第17話 因果
「ノヴァさんはなんでこの星に来たんですか?」
けぷっと、食べすぎで苦しそうにしながらジローが尋ねる。
「テラフォーミングのための調査で来たんだ。本当は別の星を目指してたんだけどよ。船が何かにぶつかって、ここに墜落しちまったんだ」
その時のことを思い出すと、背筋に冷たいものが走るのを感じるノヴァだった。
あの状況でこの程度の損害となっているのは奇跡としか言いようがない。
「ああ。やっぱり、あのときの宇宙船はノヴァさんのものでしたか」
合点がいったというようにジローが言う。
「あのって?」
「私がちょうどこの恒星系に入ったとき、宇宙船を見つけたんで、すごく興奮したデス。挨拶しようと思ったんですが、間違って攻撃用のボタンを押してしまったんデス。」
ナハハとちょっとした失敗談を話すような軽さだった
「じゃあ、ぶつかってきたのは隕石じゃなくて・・・・・」
ノヴァは続きを聞くのが怖くなってきていた。
「私の宇宙船のステルスミサイルです。非常に高性能でレーダー類には探知されないないデス!」
「美しき私のボディに傷をつけたのはあなたですか!!」
イブも驚きの事実に反応する。
コンニャロウ!とジローに掴みかかろうとするノヴァ
「わざとじゃないデス!だから、助けに行こうとして追いかけたんですが、突入時の衝撃で宇宙船の推進部分が壊れてしまって・・・・・、それでも生身で探しに行こうとしたら、あんな感じになっちゃったんデェス。」
「迷惑すぎる・・・」
とんだ疫病神を助けてしまったと後悔するノヴァだった。
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