第3話

「まあ、こないしとってもしゃあないな」

「不動産売ってきていいですか」

聖歌が飛びついた。

「ノウハウのないオマエには1件の

物件もさばけん」

「フえーい」

「まずメザシ一匹売ってこい」

「いくらなんでもメザシは」

「簡単だと思うか」

「ふえい」

聖歌が大きく頷いた。

「わしは売れんと思う」

ブロスクがそう断定した。

「しっかし」

「やってみればわかる。一匹の

メザシを売ることがどれほど

大変なことか」





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