俺の名前は孔明
二十五章 ファイヤーバード(俺はリバース派)育毛編(傾国の育毛促進野郎が不惜身命ではなく不惜育毛にも程がある!発見次第、被害が拡大する前に速やかに目標を駆逐する。イットイズ長坂の戦い。暗号78364)
二十五章 ファイヤーバード(俺はリバース派)育毛編(傾国の育毛促進野郎が不惜身命ではなく不惜育毛にも程がある!発見次第、被害が拡大する前に速やかに目標を駆逐する。イットイズ長坂の戦い。暗号78364)
貴様は
シン・約聖書、第零節、一章、一節、
「ナヤミムヨー。」
とその時三回おっしゃいました。
「かぶりなさい。」
とおっしゃいました。
「命令ならそうする。」
「スキンヘッドは下策。」
「嗚呼。もう火の鳥しか無いな。普通の育毛剤は無効。全くもう無駄無駄無駄無駄。砂場に釘?意味無しをちゃん。俺はエリート中のエリートだから。」
「であるか。是非も無いやうな頭してますね。是非も無い頭しやがって。憂いがジャジーですらあるな。既存の育毛剤が意味無しをちゃんなら、もう火の鳥しか無いな。
一緒に探してあげましょうか?火の鳥。多分阿蘇の火口じゃね?行ってみますか?多分、遺伝じゃなくてイズム。かぶってしまえホトトギス。育ててみせようホトトギス。スキンいっとく?ホトトギス。」
以上、今日のシン約聖書拝読を終えます。
「奇跡とは何かね?君たち罪人は、さっきから、奇跡奇跡とみだりに唱えているがいるが、奇跡って何かね?俺がまだ育毛してる途中でしょうが!」
「俺も諦めたらそこで赤旗終了だと思います。感動した。本田宗一郎を軽くまくった頭なのに、育毛してる途中とか。火の鳥に育毛編はありましたっけ?」
「確かなかったやうな。」
農作物の荷受けのバイト初日、段取りを説明される。なる程。
先輩と挨拶する、
「はじめまして。」
「宜しく。坂西です。」
坂西さんは俺より年上そうなの男性。コロナでマスクをしているが、防塵マスクだ。
「何ですか?そのマスク。」
俺は坂西さんに聞いた。
「ウイルスは布マスクじゃ防げない。あとは、炭酸は良くないけん。俺は飲まん。」
え?
「そうですか。」
なんて奴だ。やめるんだ。ぶっ込んでこらす。
まだピークの忙しいシーズンではないので、世間話をしながら、タグを切る作業をしている。用紙を切り分けているのだ。定規を使って紙を切る作業。
坂西さんの黒い定規はツタヤで買った紙を切る用のヤツだ。
「そのエクスカリバーヤバいすね。」
「そうや。」
「切れ味半端ないす。俺も欲しい。」
「買って来てやろうか。」
「お願いします。」
なんだかんだ話している内に、筋肉番付の奴等がなんさま叫ぶなぁ、という感想を共有した。
そして、芸能人のズラのヤツを、直接の俺の知り合いの知り合いが収録でズラが取れた件を目撃した事を話した。
「Me too.(ミートゥ)」
「パルドゥン?(フランス語です。)」
「俺もズラ。」
え?ヤナミムヨー?七八三六四?
「あ、皿洗いの先輩にもバーコードの人がいるので、その人にも今度被るように言っておきます。」
嗚呼、また逸材がいた。ニュータイプだ。
「どれくらい本物ですか。」
「このうなじだけ。」
「へぇ。」
「いつ儚くなりにけり?大気圏突入のときになったのですか?大気圏突入の際に。」
「いや、二十代前半。」
「エリート中のエリートすね。」
「六十万位するとた。」
「高いですね。」
「俺の同級生はアデランスにいます。」
「俺はアートネイチャー。」
「へえ、僕はユンケル。」
何かアートネイチャーに行く時のポイントカードを見せてもらった。
話題はは音楽になり、
「あ、そう言えば、皿洗いのバーコードの先輩はフォークが好きなんですよ。アコギ持ってますし、ハカランダのヘッドウェイ。」
「あ、そうだろやっぱり。」
「え、フォークがですか?ハゲとフォークみたいな?」
「そう。俺も音楽はフォークた。」
ふうん。勉強になるなぁ。
「あ、高校はどこですか?」
「鎮西第一。」
「あ、あの伝説の。やっぱり。パンチあると思った。」
そして、話題がスポーツになった。
「あ、俺、バスケの入団テスト受けてたんですよ。」
「そうや。俺はホークスのファンた。」
「あ、そうですか。従妹がバイトで福岡ドームでハーゲンダッツ売ってました。」
「そうや。俺はジャイアンツ戦のとき、ジャイアンツファンに囲まれてから、そこでジャイアンツの、文句を言ったら袋叩きにあった。」
「りんごが木から落ちる位、当たり前じゃあないですかぁー。」
その後、ホテルのバイトに行った時に仲間にマジでズラの人がいたと報告した。それからホテルの皿洗いはもう殆ど無くなった。
野菜のバイトはある。今日も。坂西さんは、金が無くて、健康保険を滞納し、今日は早退して市役所に払いに行くのだそうな。ズラのメンテにも金がかかるそうだ。そして、毎週のようにホークスの応援は行くのだそうな。
「先に保険払えよ、人間のクズですね。」
「そうた。クズた。はは。」
彼は去って行った。
坂西さんはマジでヤバい。世界と戦えるレベルを通り越して、世界の頂点レベルだ。
説明しよう。まず昼最寄りのデイリーで毎日弁当と一緒に
昼トイレに行くと大便器の個室から大きいな呻き声も彼だ。家は水前寺駅の側だそうだが、そこから乗り継いで、西熊本駅から原付で来ている。このおかしさは遠方の方には伝わりにくいが、あり得ないのだ。
そして、郵便局をミスが多くてクビになったそうだ。
「あだ名がミスターだった。」
とのことだ。
そこにもう一人、バイトの人がパーティに加わった。
さながら優秀なアスリートが県外の強豪校に行くかのやうに、東京に行ったそうだ。
優秀なワル。優秀なワル?ベジータ?そこで有名な暴走族に入ったそうだ。先輩に言われ。
桑名さんは、
「ここはピークになると所長とか皆リフトに乗って作業に入る。」
と言った。俺は内心、俺が来たからには俺が一人で何とかする、と思った。今年は出てこなくていい。長坂の張飛のごたる気持ち。ここは俺一人に任せろ。俺が来たからにはここは絶対抜かせない。
ピークが来た。案の定今年は誰も出てこなかった。マジで一気に六百ミリリットルジュースを一秒で、イッキ飲みして回復を図ったり、本気だ。まるで張飛やぁー。
「孔明君の後釜の人は、比べられて苦労するばい。」
「いや、俺はアスリートなので特別です。ははは。比べてはイケない。誰もプロアスリートに張り合わない。」
そう言えば、何かホテルが休業手当を頼んでもいないのにくれた。そして、何か説明会で呼ばれた。辞めるなら会社都合で、と。菜妃は大学生になっていたので俺は本人に気付かず、こんな若い人いたっけ、と菜妃を見て思った。後々気付いた。俺は、
「じゃソユコトで。」
と去った。
極力一般職はダルいので失業保険を当てにしよう。手続きに行った。
会社都合なので条件が素晴らしいではないか。
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