第3話
「ハルさんは漫才で天下を取るとも
出とります」
水晶玉を翳しながら卿子が囁いた。
「ウソつけ。さっき才能がないって
いったじゃないか」
「今はどん底でんねん。でもこれから三年以内に
ピークを迎えて、大化けしまっしゃろかいな」
「本当かな」
ボクには到底、卿子のセリフが信じられなかった。
ボクは卿子をインチキ占い師だとして対応することにした。
「ねぇ、ラブホいかない」
「らっ、ラブホだっか」
「意外とバージンだったりして」
「そっ、そのとおりだす」
ガクッ。
「そうなの」
「ハルさんに捧げてもようおすえ」
「まっ、まあ」
「その代わり今度のCIA漫才選手権
きっと優勝してけつかってね」
「そんな、とても」
「大丈夫、ハルさんはできる人だから」
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