【019】目を丸くさせ、ショウはサッキーを見る
先に誰かが歩いた跡。獣道になった林の隙間を進んでいく。
ガサガサ ガサガサ
「……着きました」
ひらりと振り返ったサッキーは、手を前の光景へ向ける。
そこには、野花が咲き誇る自然の花畑。
「へぇー、これは凄い!」
白色、紫色、桃色の小さい花が沢山集まり、緑の上に綺麗なグラデーションが出来ていた。
素直に驚いているショウを見て、サッキーは思わず微笑む。
すると、花を次々、指差しながら饒舌に語り始める。
「そこの紫色の花は『スミレ』」
「白色の花は『ニリンソウ』」
「その、元気なさそうに下向いているの桃色の花が『カタクリ』」
出会ってから、一番元気に喋るサッキーを見て、ショウは嬉しくなる。
「流石!めっちゃ詳しい」
「……えへへ。これくらいが取り柄ですね」照れ笑いをするサッキー
「ちなみに、花言葉もわかりますよ」
「『スミレ』は、ええと。謙虚、小さな幸せ」
「『ニリンソウ』は……友情、協力」
「『カタクリ』は確か、嫉妬、恥じらい?だったかな」
目を丸くさせ、ショウはサッキーを見る。
「ええ?花の事、詳しすぎる!」
サッキーに凄い特技を披露され、ショウは素直に感心していた……
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