【017】ショウのスマホのアラームが鳴る

「ごめんなさい……ショウさんにこんな話……」


ショウは、大丈夫と伝えるように首を横に振る。


「私、小さい頃からお花が大好きで、お花を大切にするお店も大好きで……」

「まだまだ商業学校で勉強して、ちゃんと卒業して、家を継いだ時に、ずっとお店を残していけるような知識と能力を身につけたいので最後まで頑張りたいと思っています」

「だから私、退学したくありません……」


「そっか」


ピピピ!


ショウのスマホのアラームが鳴る。


「あ!もうこんな時間か」スマホの時計は、17時45分を表示していた。


「サッキー、集めたゴミ袋をまとめて管理のおじさんのところに持っていこう。今日は、ここまで」


「あ……はい、わかりました」


ショウとサッキーは、それぞれビニール袋を縛り。管理室のある小屋へ小走りで向かう。


すると、管理のおじさんが二人の帰りを外に出て待っていた。


おじさんは、ゴミを捨てる場所を指差していたので、ショウは、燃えるゴミと燃えないゴミをそれぞれ指定の場所に置いた。


「ありがとうね。また、頼むよ」


ショウは、アルバイト部アプリの画面を立ち上げる。


おじさんは、ショウのスマホにパスワードを入力し承認ボタンを押した。

これにて、アルバイト部の仕事は完了。


公園を出ようとしたその時、サッキーがショウを引き止める……


「あの、ショウさん、まだ時間ありますか?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る