第4話 親愛の証4

「誰もいない……?」


 事が済み、誰もいなくなったミヅキの部屋のドアが静かに開いた。

 白銀色の髪の隙間から、辺りをうかがうように動かす青い目の主が現れる。


 それは耳かき騒動の後、何事も無かったかの様子で昼食を摂り、用事があるからと足早あしばやに席を立ったエルトゥリンであった。


 無人のミヅキの部屋に忍び込み、ベッド脇のナイトテーブルに近付いていく。

 そこには、さっきまで大活躍をしていた耳かき道具が置いたまま。


 おずおず手を伸ばして取ったのは、アイアノアの耳を掃除していた耳かき棒。


「さっきまで、これが姉様の耳を……」


 ぼそりと呟き、耳かき棒の白いポンポン、梵天ぼんてんをじっと見つめた。

 さっきまで耳かきの快感に喘いでいたアイアノアの姿が甦る。


 ごくりと、わかりやすく生唾を飲み込んだ。


 すると、何を思ったのかエルトゥリンは鼻先に梵天のふわふわをくっつけた。

 鼻で大きく深呼吸して、鼻腔びくうを通して体内に入ってくる匂いを感じている。

 長く長く吸い込んでは、名残惜しそうに吐き出す。


「すぅぅ、はぁぁ……。すぅぅ、はぁぁ……」


 日当たりの良い窓際のナイトテーブルの上にあったため、耳かき棒の梵天はほのかにお日様の暖かい匂いがした。


「……んふぅぅ……」


 そのかぐわしさを心の底からたのしむエルトゥリンの顔は、誰にも見せられないほどだらしなく緩み切っている。


「はぁ、はぁ……。これが、姉様の耳の匂い……!」


 恍惚こうこつとした顔を赤らめ、姉の耳の匂いを間接的に堪能する。


 実の姉の、アイアノアへ対する秘めたる気持ちが止められない。

 こんなことは駄目だとわかっていても、込み上げる衝動を抑えきれない。


「……」


 と、今度は梵天とは逆側の耳かきのへらを物欲しそうにじっと見つめている。

 とろんとした目つきで、きゅっと閉じた唇をすぼめると耳かき棒に近づけていく。

 濃厚なキスを求めるみたいに、ピンク色の舌をちろりと出した。


「姉様、好き……」


 どうやらアイアノアの耳掃除に使ったそれを舐めようとしているようだ。

 きっとミヅキだって使ったろうに、そんなことはもう考えられなくなっている。

 乱れた呼吸はそのまま、姉への想いを募らせて歯止めが利かない。


 前後不覚に陥ったそんなエルトゥリンだから──。


 普段なら警戒心が高く、易々と間合いに入らせるなど許さないはずなのに、背後に迫る気配に気づけない。

 不意に掛けられた声に、エルトゥリンはらしからぬ悲鳴をあげることになる。


「エルトゥリン、なにやってんだ?」


「ひゃあああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁっ……!!」


 途端、大気を震わせるくらいの大声でエルトゥリンは叫んだ。


 ミヅキは耳かき道具を片付けようと戻ってきていた。

 部屋にエルトゥリンが居るのに気づき、不審な雰囲気はあったものの普通に話しかけただけである。


 それなのに、先のアイアノアに負けないくらいの絶叫を宿中に響き渡らせたものだから、逆にミヅキのほうが面食らってしまった。


「なっ、なんだ……? 何事だ……?」


 残像が残るほど素早い動きでぐるんと振り返ったエルトゥリンの顔は、青色の目と同じく真っ青に染まっていた。

 これほど愕然としている彼女は見たことがない。


「ミッ、ミミミ、ミヅキッ! これはっ、そのっ……!」


 尋常ではなく慌てふためく彼女に、いつものクールな面影はどこにも無かった。

 折れるほど握り締めている耳かき棒を隠すことさえ忘れて動揺している。


「ん……? エルトゥリン、それ──」


 だから、間もなくミヅキもエルトゥリンがその動かぬ証拠を持っていることに気がついてしまった。


 エルトゥリンも、ミヅキが自分の手の耳かき棒を見ているのに感づいた。

 最早、これまでである。


「耳かき棒なんて持ってどうしたんだ? あっ、もしかして──!」


「うわあああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁっ!!」


 ミヅキが言い終える前に、エルトゥリンは大声をあげた。

 身をひるがした全身から黄金色こがねいろの気流が激しく噴き出したのが見えた。


 それは星の加護の闘気である。

 ただでさえ屈強な彼女の肉体がさらに頑強になり、激しい勢いで窓に向かって突進していく。


 ドガッシャアアアアアアァァァァァンッ……!!


 瞬時に窓は壁ごと粉砕しながら吹き飛び、大爆発でも起こったかのような破砕音が大きく響き渡った。


 宿の二階から緊急脱出して外に飛び出したエルトゥリンは、散乱する瓦礫がれきと一緒に店先を転がる。

 すぐさま弾かれたみたいに起き上がり、街の通りを叫び散らしながら走り去っていくのであった。


「あああああああああああああああァァァーッ……!!」


「エ、エルトゥリン?! いったい何なんだ……?」


 大穴の空いた壁から身を乗り出して、土煙をあげて爆走していくエルトゥリンを見送ったミヅキはただただ唖然となっていた。


 幸い、表通りに人通りはほとんど無く、散らばった破片で誰かが怪我をすることも無かったため、ひとまずは一安心であったものの。


「あーっ! ミヅキの部屋の窓がぶっ壊れてるー!」


「まぁっ、これはいったい……!? あの子ったらなんてことを……!」


 突然響き渡ったエルトゥリンの絶叫と爆発音を聞きつけて、アイアノアとキッキの二人が飛んで来る。


「は、ははは……」


 すっかり風通しの良くなってしまった部屋に立ち尽くして、ミヅキは二人に力無い笑顔で応えた。


 ふと、めちゃくちゃになった瓦礫の中に、耳かき棒が落ちているのに気づいた。

 何気なく拾い上げ、それを手の中に見つめる。


「そんなに耳かきしてほしかったのかな……?」


 思わずそんなことを呟くが、すぐにあっと声をあげた。


 どうしてエルトゥリンが部屋に居て、急に壁を壊してまで逃げ出したのか。

 察しのいいミヅキにはその理由がわかってしまう。


──エルフの耳は親密な相手にしか触れさせない。長い耳の触れ合いが親愛の深さを表すのは姉妹の間でだって同じだよなぁ。アイアノアが俺に耳を差し出したり、それを俺が慣れ慣れしく触ってたり、気が気じゃなかっただろうなぁ……。


「美少女エルフ姉妹のキャッキャウフフ……。まるっきり冗談って訳じゃなかったんだなぁ。ほんとやれやれだ……」


 当初、出会った頃からちょっとそういう雰囲気を匂わせていたエルトゥリン。

 アイアノアを見つめる目にはただならぬ光があった。


 お姉ちゃん大好きな妹のエルフ──。


 それから今までの間もちょくちょくと疑わしい場面が何度かあったものの、これでその疑惑はミヅキの中で確信に変わった。

 問題となった姉は、ミヅキの見ている先で必死にキッキに謝っている。


「申し訳ありませんっ、キッキさん! 壊した壁はきちんと弁償させて頂きますっ! 帰り次第、エルトゥリンは私がきつく叱っておきますので……!」


 ミヅキはそんなアイアノアに困り顔で言った。


「そんなに怒らないでやってくれよ。壁を壊してしまったのは、それだけエルトゥリンがアイアノアのことを大事に思ってるってことだからさ。それじゃ、窓を直すから手伝ってくれ」


 何を言われているのかアイアノアにはさっぱりわかっていない様子だったが、窓を直すという言葉にはすぐに反応して、はいっと大きな返事をした。


 そうしてアイアノアの魔力と太陽の加護の力を借り、ミヅキは三次元印刷の権能を用い、瓦礫を材料にして壊れてしまった壁を元通りに復元するのであった。

 それからややあって。


「窓を壊してごめんなさい……」


 エルトゥリンが宿に戻ってきたのは、日が傾いて夜が来る頃だった。


 しおらしく背中を丸くして、伏し目に謝罪する一方で。

 その背には、到底彼女の身体の大きさには比例しない、巨大な獲物の変わり果てた姿が乗っかっていた。


 鋭い牙を一対生やした、全身黒毛の大きなイノシシ型の魔物、ワイルドボア。

 凶暴な魔物だが、狩ることができるならその肉質は引き締まっていて脂身が少なく、食べても美味なうえに高価な値段で取引される上獲物じょうえものである。


 これは宿を破壊してしまったことのお詫びのつもりなのだろう。

 狩りをして狩猟物の下処理をしていたため、帰ってくるまでにこんなにも時間が掛かってしまった。


 武器のハルバードも持たず、身着みきのまま飛び出していったのに、素手でこれほど大きな獲物を狩ってくるあたり、さすがのエルトゥリンである。


「もうっ! あなたって子はどうしてそう乱暴なのっ!?」


「姉様、ごめん……。私が壊した窓は……?」


「ミヅキ様が直して下さったわ……。パメラさんとキッキさんも気にしなくていいって……。もう、いったい何があったっていうのよ?」


「……」


 獲物の解体と調理はパメラにお願いして引き渡し──。

 アイアノアは宿のホールで、しょんぼりして立ち尽くすエルトゥリンを叱って問い質している。

 ただ、何故窓を壊してしまったかは絶対に答えなかった。


「アイアノア、あんまり怒らない約束だったろ? 窓も直ったし、エルトゥリンも謝ってることだし、もういいじゃないか」


 そのミヅキの助け船の声は二人から少し遠くから聞こえた。


 はっとしてエルトゥリンが顔をと上げると、ミヅキは離れたテーブルの椅子に座っていた。

 愛想笑いを浮かべて手をひらひら振っている。


「……ッ!」


 昼間みたいにエルトゥリンの顔はさーっと青ざめていく。

 ミヅキ様にもお礼を言いなさい、とアイアノアに強めの口調で促されるが、言われるまでもなくエルトゥリンはつかつかと早足に近づいていった。


 ミヅキの正面から覆い被さるように身を乗り出し、机に両手を付いて影をつくると、複雑な感情が入り交じった顔を至近距離まで寄せてきた。


「……ミヅキ、窓を直してくれてありがとう……」


 お互いの息が掛かるほどの近さに迫り、まずはお礼の言葉を伝える。


「あぁ、別にいいよ。アイアノアが居なけりゃ俺は魔法が使えないし、それに──」


「──ミヅキッ! み、見てたんでしょ……? 私が部屋でしてたことをっ……」


 しかし、ミヅキの言葉を遮ったエルトゥリンは、アイアノアに背を向けた格好で何を喋っているか聞こえないよう小声で詰め寄った。

 彼女が確かめたいことは昼間の痴態ちたい以外あり得ない。


「ねえっ、言ってないよね……? 姉様にばらしてないよねっ……?」


 必死なエルトゥリンは決壊寸前の感情飽和ほうわ状態だ。

 今にも泣き出しそうな、今にも怒り出しそうな複雑すぎる表情である。


 あまりの迫力にミヅキはたじたじだ。

 図らずも絶対に言えない彼女の秘密を知ってしまったミヅキは、どう対応するのが正解なのかをあれからずっと考えて悩んでいた。

 そして、至った結論は。


「な、何のことだ? 俺は別に何も見てないぞ……」


 何も見ていない、何も聞いていない、知らぬ存ぜぬのスタンスを貫くこと。

 但し当然、エルトゥリンはそんなことでは納得してくれない。


「嘘ッ……! しらばっくれないでよ、ミヅキの顔を見ればわかるんだからっ……。物わかりのいいミヅキだもの、私がしてたこと全部わかってるに違いないわ……」


 近付けた顔をさらに近付け、潤んだ青い目が不信に揺れている。


 物わかりがいい、とはミヅキへの正当な評価の表れだ。

 いつかの朝のこと、思い詰めたエルトゥリンが話せない密命と事情に理解を示し、使命遂行を誓ったからである。


 エルトゥリンにそう思ってもらえるのは嬉しいが、今回ばかりはそれが裏目うらめだ。


「ははっ、随分と俺を買ってくれてるんだな……。だけど、俺は何も見てないし、アイアノアにも何も言ってない。仮に俺がエルトゥリンが何をやったか知ってるんだとしてもばらしたりなんかしないよ。そもそも、二人には秘密にしてることがあるのに、俺はそのことをアイアノアに問い詰めてはいないだろ?」


「う、それは、そうだけど……」


 そもそもというならエルフの秘密を知ろうとしたミヅキが、アイアノアを拷問ごうもんしているだなんてエルトゥリンが勘違いをしたことがすべての発端ほったんである。


 もっともな部分を突かれ、エルトゥリンは何も言い返せなくなってしまった。

 その様子を見て、ミヅキはにやりと笑って見せた。


「とは言えだけど、俺を信用するしかないエルトゥリンが不安になるのもわかる。だから考えたんだけどさ、交換条件として俺に一つ貸しを作っておくってのはどうだろう? そうやって対等な関係性を築いておけば、お互いに何かと気安い気持ちでいられるんじゃないか?」


「えっ……? ミ、ミヅキッ、それってまさかっ……」


 エルトゥリンはミヅキの提案を聞くと急に後ずさりをした。

 顔を赤らめて姉に負けず劣らずの豊満な胸をかばうように抱き締める。

 何を思ったのか悔しそうに表情を歪めて、ミヅキを軽蔑の眼差しで睨み付けた。


「姉様だけじゃ飽き足らず、私にも身体を差し出せというの……? 卑怯者っ……。人間の男なんてやっぱり信用してはいけなかったんだわ……。く、悔しいッ……。ミヅキの言いなりにならないといけないだなんて……!」


「へっ!?」


「だけど、あんな恥ずかしいところを見られてしまったのは私の不覚……。わかったわ、ミヅキの好きにしたらいい……。心までは、奪えやしないんだから……」


「ば、馬鹿っ! 違うって、変な誤解をすんなよ……。まったくもう……」


 突拍子も無い想像を飛躍させ、またまた悲壮な覚悟を勝手に決められ、とんでもない誤解に及ぶエルトゥリンにミヅキは慌てた。


 別にアイアノアに肉体関係を迫った覚えもないし、ましてエルトゥリンにそれを強要するつもりもない。


 なのに、どうしてすぐにそんな卑猥な妄想に走ってしまうのだろうか。

 あの姉あってこの妹というか、常識外れに考え方がぶっ飛んでいるところは姉妹揃って似たもの同士なのかもしれない。


「ち、違うの……? じゃあ、いったい何をすればミヅキに貸しがつくれるの?」


 どうやら誤解だとわかってくれたようだが、ミヅキへの視線はまだ懐疑的。

 胸を抱く両手は腕組みに変わり、横向きに視線をこちらに投げている。

 こほんと咳払いして、ミヅキは大真面目に言った。


「今度、エルトゥリンの耳かきをさせてくれよ。それで俺への貸し一つだ」


「はぁっ? どうしてそれがミヅキへの貸しになるのよ……? ふざけないで」


「ふざけてなんかないよ。今日だって、アイアノアに耳かきをさせて欲しいって頼んだのは俺のほうからなんだからな」


「ミヅキ、エルフが耳を他の誰かに預けることの意味、ちゃんとわかってる?」


 今朝の一連の耳かき騒動を思い出して、ミヅキの願いが姉への耳掃除という奉仕そのものであったことに困惑を隠せないエルトゥリン。


 ミヅキの一風変わった趣味はもちろん理解できていない。

 貸しをつくること自体も、自分たちエルフと親愛な関係を結ぶのと同じだ。


 即ち、心を許した相手にしかエルフは自分の長い耳を触れさせないからである。

 無論、ミヅキもそれは承知の上だ。


「わかってるよ。俺はアイアノアとだけじゃなくて、エルトゥリンとも仲良くなりたいんだ。それこそ親愛の証を立ててもらえるくらいにはな。大丈夫、アイアノアにしたみたいにちゃんと優しく、大事にエルトゥリンの耳を手入れするからさ」


「ん、んぅ……」


 ミヅキのやたらといい笑顔に弱ったエルトゥリンは、離れた場所に立っているアイアノアの姿を振り向いて見た。

 二人の様子が何だかおかしいのを怪訝そうに見つめ返している。


 そんな姉の顔を見つつ、耳かきをされて本当に気持ち良さそうに悶えていた官能的かんのうてきな痴態を思い出していた。


──私も姉様みたくあんな風にもてあそばれるというの? あんなはしたない声をあげるところを姉様に見られるだなんて恥ずかしさで死んでしまいそうだわ……。でも、背に腹は代えられない……。姉様への気持ちが知られてしまうのに比べたら、私の大事なところをミヅキに触らせるくらい何でもないわっ……!


「……そうすれば、秘密をばらさずにいてくれるのね。わかった、考えとく……」


 耳かきをされて悶える姿を、何故かアイアノアに見られるのが前提となっているのは差し置き、エルトゥリンは赤面しつつもミヅキとの取引に応じてくれた。


 ミヅキはほっと一安心に胸をなで下ろすが、大いなる不安も同時に感じる。

 思いも寄らず使命を共にする仲間のエルフ姉妹の、妹から姉への秘めたる想いを知ることになってしまった。


 以前から薄々そんな予感はしていたが、今回のことでそれは確信へ変わった。

 そしてそれは、ミヅキにとって本格的な悩みの種の一つとして、これからきちんと向き合っていかなければならない大事なことになってしまうのだ。


 何故なら──。

 エルトゥリンのアイアノアに対する純粋な気持ち、そしてミヅキの三人の関係性はいずれこの迷宮の異世界の先行きを左右する大事件へと発展するからである。


 トリスの街の未来、異種族間問題の未来。

 そして、パンドラの地下迷宮の未来さえ。


 ミヅキと、アイアノアと、エルトゥリン。

 三人がそのときに出す答えにより、すべての行く末は決定付けられる。

 今のミヅキは、きっとそんなことなど知るよしも無いだろう。


「軽い気持ちで始めた趣味の耳かきだったのに、何だかとんでもないことになってきたなぁ……。どうしてこう厄介事が増えてくんだ……? とほほ……」


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親愛の証 ~二重異世界行ったり来たりの付与魔術師Extra~ けろ壱 @kkero555

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