第16話 子供は親になれない

葬儀の日。

父方の従兄弟が来てくれていたので、

さすがの閻魔大王も私達を親族席に座らせるしかなかった。


その時、この若い子は誰??


ひとりは茶髪の髪の長い化粧の分厚い娘。

小さな女の子がふたり「ママ〜」と呼んでいる。

姪だ。すでに離婚しているんだそうだ。

22歳でシングルマザーか。


あとひとり。

明らかに普通じゃない。

変なサングラスに赤い髪。耳にピアノがこれでもかとじゃらじゃら付けている。

ダブルのスーツが益々拍車をかけている。

甥だった。

挨拶をしたが、何を話しているのか?

呂律が回ってない。

歯が、、、。溶けている。

シンナーか、、。


いもうとは子供達の行く末を

どう思っているのだろう。

もしかしたら、いもうとは親に成りきれないまま。

今でも子供のままなのかも知れ無いと思った



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る