第14話 やり直したい

いもうとは離婚した。


一人暮らしの物件を選び始めた。

それで、現実を突きつけられたように

撃沈しだした。

まだ、その頃義母と父は生きていたから

そこへ帰るように話したが、絶対に嫌だと言う。

「ねぇ、お姉ちゃんのところに住まわせてくれない?」


この展開には恐怖を覚えた。

私はシングルマザーで必死で働きながら

ふたりの子供を育ててた。

娘は高校生だったし、息子は手がかかる子だったから。

そこにワガママないもうとまで、、。


「それは、無理だから。

うちは狭いし、古い県営の団地だよ。

娘も大学受験の前だからね。」


「へぇー、じゃあいい!!」

またしても怒りで勝手に電話を切る。


何とか安い1DKの物件を見つけて暮らし初めたのだが、生活は今までとは全く違ったのだろう。

狭くて古い家。

家賃や駐車場のお金を払って生活費を

支払うと自分の欲しい物なんか買えない。

それがわかったようだった。

浮気相手は離婚したら逃げたようだ。


電話がかかってきた。

「あのさ、旦那と寄りを戻そうと思うんだよね。それで、旦那に連絡とってくれないかなぁ。体調も悪いんだよね。」


はいーー??

まだ、一カ月なんだけど。

無理でしょう。あれだけの事をやらかしといて。

いもうとはしつこかった。

私はまたしても、負けた、、。


義弟に連絡をしてみた。

義弟は即座に断って来た。

今、やっと人間らしい生活をしているんです。

いつもビクビクしてたのが嘘みたいなんです。

もう、あんな生活はごめんです。


そりぁ、そうだ。

今だっていもうとが作った借金を返済してくれているし。

姪と暮らして、高校へも行かせているんだから。


私は電話を切った。

そして、やり直すつもりはないそうだといもうとに伝えた。


いもうとは、結婚しなくてもいいから

あのマンションに住まわせてくれないかなど色々言ってたけど、私はこれ以上の関わりはできないと断った。


それから、いもうとからの連絡は途絶えた。

こちらから、電話しようとLINEしようと

返事は無かった。


風の噂で姪が高校生で妊娠して学校も辞めて結婚した事を聞いた。


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