第13話 離婚調停はコメダ

いもうとと義弟の離婚の話し合いは

近所のコメダ珈琲店でやる事になった。


いもうとは終始不機嫌。

いもうとの言い分はこう。

今乗っている軽自動車は欲しい。

姪の学資保険がおりるので、そのお金は欲しい。


私は聞いて無かったので、驚いた。

娘が高校進学すると言うのに、その学資保険のお金が欲しい??

引き取りもしないと言うのに??


義弟の話は酷すぎて信じられなかった。

給料、ボーナスの全てはいもうとが管理していて、お小遣いも無く、食事も作って貰っていない。

仕方ないので、仕事意外に整備士の資格を使ってバイトして何とかしていたと言う。

お昼はコンビニのおにぎりひとつとコーラで

お腹を膨らませていたそうだ。

飲み会には一切参加しなかった。

毎日、いつ別れてくれるんですか?と言う内容のLINEが何十通も送られていた。

浮気をしている事も知っていたけれど、

子供達のために何とか結婚生活は続けたいと思っていた。

自宅の通帳には残高は無かったこと。

カードローンの借金があったこと。


いもうとは不貞腐れていた。


私はただ、ただ、頭を下げた。

そして、車だけは渡してやって欲しいと

頼んだ。

いもうとはあくまでも、学資保険のお金にこだわっていた。

「あの子なんか、バカなんだし、どーせ高校なんて直ぐに辞めるんだから。

行かせる必要ないから!!」

義弟はもう、話を早く打ち切りたいと思っているのがわかった。


不毛だ。

何とか車だけを名義変更してもらえる事で

話は終わった。


私はただ、ひたすら義弟に頭を下げ続けた。

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