第5話 ねこかぶり

いもうとも彼氏ができると、そこへ入り浸るようになったから、来なくなった。


ほっとした。


私はやがて知り合った人と結婚した。

式もしなかった。

ただ、向こうのお母さんが写真だけはとっておいでとお金を出してくれた。

親から何かをしてもらえる?

初めの事で、舞い上がってしまった。

それからも、この夫の母は、突然に尋ねても

「お腹は空いてないか?」が口癖で

いつも、家にある物でおかずを何品も作ってくれた。

ごくごく、普通のご飯とおかず。

その味は、遠い記憶を呼び戻した。

そう、祖母のご飯。


その後、いもうとも結婚した。

相手のお母さんは優しい人で、一人息子だったから実の娘のように可愛がっていた。

そう、初めの頃は、、。

猫を被ってたんだよね。


結婚してからいもうとの性格が発揮されると

義弟もその家族も、こんな子だったの、、。

と衝撃を受ける事になる。


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