1-(7/7)接続を試みる電脳直結者
金融機関や各国運営が〝一位〟の預金コードを開示するという協力があっても、普通の人間は電脳攻撃など仕掛けられない。
「主催なら〝場所〟さえ分かれば、口座から資金を抜き取ることは造作もないということだ」
たった一度の干渉や操作で最大限の利益を得て、二位以下の者達には次回の開催までに蓄えを増やさせるのが主催の手口。
「
「そうだ。今日は解散しよう」
「僕は議論ホールを少し見てから私室に戻るよ」
*
「
高身長で不遜な態度、
「僕はあくまで、中立的な立場を保たせてもらう」
「
「仲間は多い方がきっと有利よ?
この集団を
「
「抱きついてこないでくれ」
露出の多い服装に小麦色の肌、ウェーブのかかった銀髪が特徴的な女性。香水の匂いがキツく、
「深川さんも組みましょうよ!
小心者の風見鶏といった印象、地球のスラムも宇宙の
「どこにも属さず、多くの人間と話そうと思ってるんでね。僕は失礼する」
ふと議論ホールを眺め、部屋の隅に視線を向けると信じられない光景が飛び込んできた。
「おい、お前……何してる!」
「ん、あぁ……おぬしは
肥満体型に厚い眼鏡をかけた男、彼は確か
薬物補助も無しで壁に埋め込まれたモジュールへ接続する電脳直結とは、命知らずにも程がある。
「逆干渉を受けたらどうする!」
「そんなヘマはしないでござるよ」
人体に電脳手術を施した直結者。
企画や〝主催〟の情報を探ろうと自身の体と端末をケーブルで接続し、結果として逆干渉を受け脳を焼き切られる参加者は後を絶たない。
「お前が〝人間〟なら軽率な行動は
「どういう意味でござるか?」
僕は
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