1-(4/7)処刑者の凍結
程なくして部屋には二酸化炭素が満ち、死亡が確定すれば室温はマイナス三十度に固定される。
「一旦、自由行動にするでやんす。こんなに早く処刑が決まるの珍しいから、オイラ今後のことをゆっくり考えたいでやんす」
解析の男が号令をかけたが、長髪にサングラスの男……
「
全員が〝避難〟する夜時間の前に、三人の〝狼〟は端末による通信で相談し襲撃対象を選択する。
結果、生贄とされた者の〝私室〟には夜時間の間も共用部と同様に二酸化炭素が満ち、死亡。
「
警備と書きセキュリティと読む肩書きを与えられた参加者は、自分以外の私室を一つ選び二酸化炭素充填のシステムを取り消すことが可能である。
旧時代の人狼ゲームでは狼の襲撃から市民や役職を守る存在として、騎士や狩人という名称で親しまれていたらしい。
「そこの君、食事をとりながら話でもどうだ?」
決意の固い
娯楽の場では引けば嬉しい気持ちになることもある村役職も、ここでは割り当てられれば死のリスクが高い罰ゲームでしかない。
楽しい催しなら突然死が発生すれば
何故なら、ここは
「あの、私もいいですか?」
定位置が決まらず傍観や議論を続ける僕を含めた参加者の中、最初から隣に立っていた黒髪の女性もまた僕と御劔に近寄ってきた。
「構わないが、二人とも僕に話しかけた理由を言え」
「深川、君も衛星墜落を防ぎに来たんだろう? 開始前の会話を聞かせてもらった。それが理由だ」
「私、
無理に拒む理由もなくなったので、食堂に移動する。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます