第18話 指輪の完成


「今消すから!!」

 

 木の竜が消え、僕とルイは地面に落とされた。


「ご無事ですか?」

「結界のお陰でご無事だけど樹液?なのかな?これが臭い!」


 木の竜にパクリんちょされた僕とルイは樹液みたいなのでベットベトになっていた。

 いや、結界を張ってるから僕らじゃなくて結界がだけど。


 てかこれ地味に溶けてない?地面の草がちょっと溶けてるよね?

 しかも口の中に何か触手みたいのあったんだけど……え?結界無かったら触手プレイワンチャンあったの?


 需要無くね?アイとルナさんがされるなら需要はあると思うけど。

 野郎の服が溶けて「ア~ン」とか嫌なんだけど。少なくとも僕にはそんな趣味は無い。


「ご、ごめんね二人共」

「いや、大丈夫だけど……制御できてない魔法をお気に入りってのはちょっと違うと思うんだが」

「い、いやぁ……ちょっと前に造った魔法で、その、かっこよかったから」

「……造った?」

「うん。頑張ったんだよ?でもその時も制御出来なくて……訓練中の騎士達を巻き込んじゃって……」


 おっと触手プレイの被害者がいやがったか。


「自分の魔法に巻き込まれただけだからこう言うのも何だけど……気持ち悪かったなぁ…」

「だろうな。野郎の服が溶けていやーんとか需要なさすぎるもんな」

「うん……ハルくんのはちょっと見てみたかったけど」ボソッ


 おっとぉ?何か変な言葉が聞こえてきたな。

 僕だったら良いんか?僕が触手にあんな事されるのは良いんか!?


「とりあえず、薬草は集まってるし依頼達成だ。帰るぞ」


 僕は自分とルイの結界に付いた液を吹き飛ばす。

 

「そうだね……薬草採取に来たはずなのになんでこんな疲れてるんだろうか」

「まあアイ以外は薬草見つけてないけどな」

「うるさい兄さん」

「そうですお義兄さん」

「お義兄さんって呼ぶな」

「もうちょっと植物魔法の練習しようかな……そうすれば……グヘヘ」ボソッ

「なんか言った?」

「ううん?言ってないよ?」


 何か悪寒がしたんだけど……まあいっか。


 僕たちは雑談しながら街に戻った。


 三人に依頼達成の報告をやらせて、昼飯を探して街中をブラブラする。

 ヒールナクサを探すのに数時間かかって今は昼を少し過ぎたくらいでお腹ペコペコなのだ。

 

「ご飯何食べる?」

「スイーツ!!」

「却下」

「肉!」

「保留」

「何でも良いです」

「ルイはつまらん」

「なんですかそれ!?」


 上からアイ、ルナさん、ルイだ。

 アイさんや、ご飯としてスイーツは無いだろ。

 そしてルナさんや……いや、お前は普通だったわ。朝のテンションが凄かったせいでエグいの言ってくると思ってたわ。

  

 ラストのルイよ。なんでも良いってのが一番困るんだぞ。

 思いつかなかったらボケに走れよ全く。


「じゃあ兄さんは何が食べたいんですか?」

「何でも良いです」

「同じじゃないですか!?」

「そうとも言う」

「そうとしか言いませんよ!?」

「まあまあ。まともな答えが肉しか無いから肉を食べに行くぞ。アイ、何かおすすめの所ある?」

「まっかせて!私が何度城を抜け出して帝都のご飯を食べまわったと思ってるのよ!」

「頼りになるなぁ」


 僕たちはアイの案内で美味しいお肉が食べれるお店に向かったのだった。


 とまあこんな感じでみんなで依頼を受けてご飯を食べて街中をブラブラするみたいな日を過ごしていた。

 そして今日はレンさんに制作をお願いしてから一週間だ。


 てことで僕は三人が依頼を受けに行ってる間にレンさんのお店に来ていた。


「こんにちわー」

「いらっしゃ──あっ指輪の!」

「あっはいハルです」

「そう!ハルさん、指輪は出来ております。奥の工房まで来てくれますか?」

「分かった」


 僕は店員さんに連れられ工房に来た。

 そこではレンさんが大の字になって寝ていた。

 せめてベッドで寝ろや。


「店長!起きてください!ハルさんが来ましたよ!」

「おう来たか!」

「目ぇ覚めるのはや!?」

「だろ?俺の特技の一つだ。まあそれは置いといて指輪だ指輪」


 僕はレンさんに指輪を渡される。


「すご……」


 僕には装飾品とか指輪の良し悪しはよくわかんないけど凄いってのは何となく分かる。

 これがプロの力か……


「説明するぜ?」

「う、うん」

「お前の要望通り、アホみたいな攻撃でも一回は防げる結界は出せるようにした。これには危機察知の魔道具が付いててな。そいつが最大限の危機を感知した時にその魔石に入ってるお前さんの魔力が開放されるようになってる」

「なるほど……」

「それと装備者の指にフィットするように作ってある」

「?サイズも知らないのに?もしかしてストーカーか!?」

「違うから。お前から貰ったミスリルっぽいドラゴンの素材を使ってるんだが、指に嵌めたらサイズが勝手に調整されるんだ。しかも装備者を固定出来る」

「つまり盗難防止にもなるのか」

「ああ。それに失くしちゃったみたいなことも防げる」

「……すげえな」

「それとお前のもあるぞ」

「え」


 僕の?

 そんなもん頼んで無いんですけど?


「あれだろ?婚約指輪的なやつだろ?だったら2つ無いとなぁと思って」

「……そっか。そうだな。ありがと」

「おう。お前の指輪の性能だが、正直どんな効果付ければ良いか分かんなかったからな。お前のはほとんど効果は無い」

「え?」

「いや、あるにはあるから。装備者固定と指にフィットするやつな。それとあと一つ」

「その一つとは」

「2つの指輪を装備した状態でキスをすればこっちの指輪の魔石に魔力が補給されるぞ」

「え」

「つまり指輪の結界を使ってしまってもキスをすれば元通り!激しいキッスをすれば魔力の回復も早くなるゾ☆」

「なんてえっちな効果なんだ……」

「いや全然えっちくないだろ。え?お前ら恋人だよな?」

「まだキスもしてないぞ」

「もしかして嫌われてるのかお前」

「いや?むしろ毎日好きって言われてる」

「「……ヘタレ」」

「やめてくれ……」


 レンさんと店員さんからダブルで言われた。

 僕の心に大ダメージ!

 ひどい。いや事実だけど!


「はあ……まあ良い!それを渡す時にぶちゅーと行って来い!分かったな!」

「はい!」

「お前の指輪の分の金はいらんからな!」

「え、でも……いや、ありがと!」

「おう、頑張れよ!」


 僕はレンさんに背中を押されて店を出た。


「よし……やるぞ!」


 僕は今日の夜、アイにプロポーズする!!


 ……うっ胃が痛くなってきた。

 やっぱ明日で良いっすか?


 ……いやごめんて。冗談だって。





───────


いえーい!一万PV!ありがとー!!

でもそろそろ終わらせようと思ってるんだよね。はは。


いやーこの作品ってさ、悪役令嬢もののアニメを見てる時に「婚約破棄って良いな」って感じで考えた作品なんだよね。

しかも即興。ほんとに何となく考えて投稿してさ、そしたらめちゃくちゃ見てくれてさ。

ホントはてきとーに投稿して詰まったら削除だなと考えてたんだけどさ。

☆も何か100超えたしさ消しにくくなったんだよねー。

途中から何書けばいいか分かんなくなるし、だったら無理やりにでも完結させたほうが良くね?と思ったのだ。


まあ何が言いたいのかと言うと、ハルくんがアイちゃんにプロポーズして終わりですね。はい。

その後の事はその時考えるってことで。

まあ次投稿するのは何となく思いついてはいるけども。



……あっ因みに最初に出てきた触手プレイ云々は僕の性癖じゃないからね?昨日、応援コメントで来ただけだからね?誤解しないでね?

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