第7話 エフェクト

2027/04/16/14:52 2-B教室

石「中学生のときに試験管の中でスチールウールを燃焼させ酸化鉄にするという実験をしたことが?ある生徒もいるだろう,鉄が水に触れて鉄イオンが酸素と結合し,錆びていくのも同様,鉄イオンは酸素イオンと結びつく性質を?持っているわけだが」


石上いしがみ先生が教卓の前でホワイトボードに何かを書き込みむ音がする、終が意気揚々と聞き入っているのに対し、零は瞳孔が半分閉じ、意識が今にも消えていきそうな顔をしている。


零「(うう...睡眠魔法がっ)」

終「(化学の授業だぞ,魔法は使わんだろうよ)」

零「(しかし石上先生のあの、話の中に疑問符が紛れてる話し方は何なんだぁ?あのよくわからん喋り方が...眠気を、誘はつして――)」

終「(いや関係ねーって)」


石「体内の血液にも,鉄分が含まれていることを聞いたことはあるだろう.血液内のヘモグロビンというタンパク質の一部に?ヘムという鉄イオンFe2+を中心に置く物質があってだね,察しの良い生徒はもう気づいているかもしれないが?血液は鉄イオンと酸素イオンが結びつく性質を利用して体内に酸素を運んでいるわけだ」


石上先生がペンを置いて振り返る。


石「つまりはだ,これから君等きみらが学ぶ化学という学問は?身近な現象から最新技術にいたるまでのすべての事象に用いられる,この世の理であり,あらゆる学問の中で最も偉大な学問であるということだ」


16:07


授業が終わり、放課後の教室で二人が話していた。


零「やっぱ化学むずかしい...ワタシ化学ワカラナイネ」

終「お,そうだな」

零「そうだなじゃないよ、シュウも課題手伝ってよ」

終「人は自力で困難に打ち勝ってこそ大きく成長するものだよレイくん」

零「スカしちゃって、そうだ!この解答欄の未来を見れば未来に僕が書いた回答が見れ―――」


?「ねえ、知ってるわよ私!」

零「え?」

終「ん?」


突然自分たちに話しかける、聞き慣れない声に少し驚き零と終は零と終は声の方を向いた。


零「たしか学年は一緒だけど別のクラスの...誰さんだっけ?」


彼女は振り向いた二人に近づいて小声で話し始めた。


?「私はAクラスの 槍沢ウツギサワ ヒビキ、昼にあなた達の話てた未来を視る能力の話、あなた達が教室を出ていく時に聞いちゃって」

零・終「!」

響「でも安心して、秘密にしたほうが良さそうだと思って誰にもこのことは話してないから、だからちょっと着いてきて」


16:15 校舎裏


響についていった零と終は、花壇を通って校舎裏に着いた。校舎の方から軽音部のドラムやサックスの音色、体育館法からはかけ声とともに激しく竹刀が打ち合い、激しいドリブルとともにバッシュの擦れる音が聞こえてくる。


零「えっと...お金ないです」

終「右に同じく」

響「カツアゲちゃうわ!学校の中で話が聞かれない場所って校舎裏しか思いつかなくて仕方なくよ」

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