第6話 シャドウ
2027/04/16/12:40 常守高校 2-B教室
その後も零と終は未来予測のことについてくわしく話し合いをた。零はそれまでに身の回りでおきた能力に関することを話し、終はその能力が本物であることを確かめた。
終「すげーな,その力は...どういう理由で身についたんだろうな,さっき言ってたように能力については普通に体を動かしたり何かを考えることの延長で未来予測ができるって感覚なんだろ?」
零「そう、その予測?自体はできるのが不思議なことはわかってるけど、やろうとしたら自然にできるんだ、体が覚えてるって感じでね。でも、人間にこんなことが可能なんて...」
終「人間に未来を予測してその先のビジョンを視ることが可能か不可能かってか?実はあんがい俺は不可能じゃないと思うぜ?」
零「え、どうして?」
終「ネットで見ただけだけどな,人間ってのは普通,脳全体の2%しか使えていらしい.なにか事故なんかで衝撃を受けて使っていなかった脳の一部が覚醒し,後天的に新しい感覚を身につけたって人もいるらしい.」
零「へぇ、じゃあ僕もそれと同じで普段使ってなかった部分が使えるようになったってことか!ちょっとカッコいいねぇ」
終「かもな,詳しくは理解できないが...それよりお前,これからどうするんだ?さっきの話ではお前の事情を知ってるやつがもう一人,京子?って人が誰かに話さないとも限らないし,能力をこれからどう使うのかもよ」
零「うん、でもこの能力を使ってなにかするって言ってもやりたいことはそんなに思いつかないし、京子さんはどうするんだろう...誰にも言わないでって伝えても守ってくれるかなぁ?」
終が零の能力を知っているように東雲京子もその能力の存在を知っている、そのことに関して零は、京子が他人に伝えた場合、自分の生活に影響する事態になるのではないかと考え悩んでいた。
12:50 2-B教室
終「――なあ,対した事じゃないけどもしその未来予測の能力,使う予定がないなら――」
~チャイム音~
終の言葉を遮るように昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴り、ふと零が周りを見渡すと他の生徒が教室から出ていっていることに気付いた。
零「あ!次移動教室だった、早くいかないと!」
終「お,おうそうだな」
大急ぎで教材を持って席を立ち、零と終は飛び出していった。
零「そう言えばさっき何か言おうとしてた?」
終「まあ...どうでも良いことだったかな,忘れた」
その後ろ姿を廊下の角から見つめる一つの人影に彼らは気付いていない。
?「未来予測?なんかヤバいこと聞いちゃった?でも、もしかしたら」
先「あれ、恋愛占いは?」
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