第40話 帰還

私は森で目が覚めた。ここはターナさんと戦った所の近くかな。


「起きた?」


「起きたよ。」


どうやら私は膝枕されていたみたい。


「無事…では無さそうだね。消えるの?」


「…えぇ。元々あの剣が消滅したら私は消えるの。あれがあの空間を創り出していた元凶だから。」


「そっか…」


「そんな悲しそうな目をしないで。」


「……」


「ありがとう、私の為に戦ってくれて、私を助けるって言ってくれて。」


体が魔力の粒子へとなり消えてゆく…


「そういえばあの時の彼女候補の話だけど…

良ければ立候補しても良いかしら?」


「勿論大歓迎だよ。後…私はターナさんを助かるって言ったから。」


どこか驚いた様な表情をするターナさん。


「待ってるわ。ずっと、何年でも、何百年でも。」


そのままターナさんは私にキスをする。

それはどこか…寂しい味がした。




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「アビスーー!!!!」


「あれ?アズサ?」



「良かった゛ー!心配したんだよー!!」


少し久しぶりに見た愛する人の姿は安心する。


「久しぶり。アズサ。と、取り敢えずちょっと抱きしめる力を緩めてほしいかな…?」


「嫌!」


「そ、そっか…」


身長差があるので私は空中に浮いてしまっているのだが…


「スゥーーーー。フゥーーーーー。」


「ねぇ匂い嗅いでない!?」


「気のせい気のせい、スゥーーーーーーー。」


「あ、アズサさん!!急に走り出したと思えば!!」


「さ、サーヤ?」


「アビスさん…良かった…無事で…」


「おい、お主達!」


「ご主人様ー!良かったわ!無事で!」


「取り敢えずお前らアビスに引っ付くのを辞めろ…」


「「「やだ!!」」」


「あはは…」


「まぁよいわ。」




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あれから一旦魔王剣術学園に帰り魔王と話をしていた。


「貴様たちにも話すべきなのじゃろうな…何から話して行くべきか…」


「私は彼女…ターナさんに勝った後気を失いました。そして気づけばおそらく別世界、別次元と表現するべきかは分かりませんがそこでもターナさんと出会いました。」


「アビス…お主が目覚めた場所は「箱庭」と呼ばれる場所じゃ。そこを管理しているのは…

「カオス」と呼ばれる簡単な話優秀な科学者、人間、魔族が私利私欲の為に入るチームじゃな。」


「「箱庭」…「カオス」…また色々面倒くさそうだなぁ。」


「そう言うで無い。所で「箱庭」は貴様の言う通りこの世とは隔離されておる。どうやって帰って来れた?」


「ぶっ壊しました。」


「……は?」


「だから普通にぶっ壊しただけですよ?」


「待て待て!おかしいじゃろ!?あそこには

我々ですら手を焼いていた英雄アギレの大量の複製体や魔力と神装が使えないという不利な要素もあるのじゃぞ!?」


「うーん、色々と説明が大変なんですけど…」


「ハァ。まぁよい。…ターナとは話したか?」


魔王の声色がどこか寂しげを帯びる。


「えぇ、私はターナさんに助けると誓いました。」


「……そうか。ならば何も言うまい。ターナは可哀想な奴じゃった。遥か昔。悠久の時。

彼女は「神女」という器である事が判明した。普通の生活をしていた、村娘だった子がじゃ。」


「……」


「それが「カオス」に利用され邪神の器とされた。」


「「カオス」はターナさんを利用して邪神を復活させようとしてるって事ですか。」


「恐らくそうだろうな。だからターナに邪神の依代となるようにした。そしてターナは邪神の器と成った。だが奴らにとって想定外の事が起こった。」


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生きたい様に生きてたら百合ハーレム作ってたみたいです @soli

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