第5話 修行②
身体能力改造も終わった。
今では魔力を使っていなくても軽く人間の限界を遥かに超えた身体能力になっている。
次は剣の修行だ。
とは言ってもこれはお手本があるのでそれを磨き続ける。何故かというとこの世界の剣術と前世の剣術との良い所取りをするとかなり完成度の高い剣になるのだ。
前世の剣術は無駄が排除された合理的な剣。
この世界の剣術は無駄が多いが魔力を使用した戦闘に長けている。
という長所があるのでそこの良い所取りをすればいい。
てな訳で剣の修行をする。
基本素振りや型の確認。それを速くし続ける。
あれから何時間剣を振り続けたのだろうか。
お陰で今は良い剣になっている。
前までは剣の事はあまり得意だと思っていなかったのだが、見えてくる物が違う。
やっぱり努力って大事なんだね。
んー。相手と闘いたいな。いくら一人で剣を振っていたとしても実戦でそれを発揮出来なければ意味がないのだ。多分体に染み付いているから大丈夫だとは思うが戦闘経験があった方が安心だ。
背後から気配がする。
おかしいな。この空間には私しかいない筈なんだけど。
そう思い振り返るといきなり切りかかってきた。
魔力で視力を強化して漸く見えるレベルだ。
これは強い。
「あ、説明忘れてたね。それは今の君よりちょっと強い相手が出るんだ。
まぁ自由に設定可能だから、上手く使いなよー。それじゃ!」
かなり前に聞こえてきた声がまた聞こえた。
内容によると私より少し強い相手だそうな。
これは良いかも。
私は剣を抜き戦闘態勢に入る。
相手が突っ込んでくるのが見えた。
剣で防御をしようとするが相手の身体能力もかなり高い。呆気なく吹き飛ばされる。だが
ダメージはないしいざとなったら魔力で回復出来るので問題ない。
受け身を取りつつ相手の目を見る。
暗く何も読み取れない。やっぱりロボット的な
奴みたいだ。ならいい。こちらも本気を出せるという物。圧縮した魔力はもう完全にコントロールできるのでタイムラグなしに全身に行き渡らせれるし一点集中して強化させるとかなりぶっ飛んだ威力になる。
「今度はこっちの番。」
魔力を全身に行き渡らせ攻撃の際には更に武器にも魔力を流す。
そうして魔力量が少ない私でも何日でも闘い続けられる。まぁまずこの空間は魔力が減らないのだが。
剣の音が響き渡る。私と相手の技量は互角に設定されているので、後は経験を積み続けるだけだ。
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あれから色々な型の相手と闘い続けた。
お陰でどんな流派の相手も攻撃をする前に行動が分かってしまう様になった。
こんなもんでいいかな。まぁまた来ようと思ったら好きに来れるみたいだし足りないものがあったらまた来よう。
長い時間を共にした空間に別れを告げ現実世界へと意識を戻す。
「知らない天井ではないね。よかった。隣に可愛いメーイも居るし。」
横に視線を向けるとスヤスヤと可愛い寝息を立てているメーイが居る。
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