第4話 修行①

「あれ?ここはどこ?」


気付けば何処までも続く様な白い空間の場所に居た。



「ここは君の思いが描いた空間だよ。」


背後から声が聞こえて振り返る。

だが、そこには誰もいない。


「あぁ。説明を忘れていたね。私は貴女の願いに応え世界が作った意識だ。まぁナビゲーターみたいな物と考えてくれていい。」


最近かなり前世の言葉の意味を思い出しているので分かる。


「ここなら時間は無限にあるよ。世界が創り出した空間だからね。ここでなら君の願いを叶えられる。」


私の願い…そういう事ね。私が強くなりたいと願ったからって事みたいだ。


「君は特別な存在だからね。とまぁ前置きはここまでにしておこう。帰ろうと思ったらいつでも現実世界に意識を戻せるから。」


そう言い声の主は消えてしまった。


色々訳が分からない。だが、利用できる物は何でも利用してしまおう。


それから私の修行が始まった。取り敢えず

魔力の練度を上げ続けた。

魔力を体外に放出しその時の操作性を高めたり。

どうやらこの空間は魔力を使っても使っても魔力は減らないみたいだ。しかも精神的な疲れも無い。至れり尽くせりという奴だ。


そしてある事に気付いた。それは魔力を圧縮し

解放する事によって、威力や能力向上量が指数関数的に上昇するという事だ。試しに足に圧縮した魔力を使ったら500メートルくらい吹っ飛んだ。かなり驚いた。


だが、まだまだ圧縮に慣れていないのでそれを練習しなければ。大丈夫。まだまだ時間はある。どんな事も一手一手落ち着いて進めれば

必ず成功するのだ。





ふぅ。あれから更に時間が経った。

今はもう圧縮した魔力を自由自在に操れる様になった。そして最近(とはいっても時間感覚がズレているが)魔力を使用した自身の身体を改造している。


改造と言っても外見が変わるわけでは無いのだが身体のそもそものスペックを向上させれる事に気がついた。だから今は身体能力を向上させ続けている。しかも自由に調整出来るのでかなり便利だ。

目に見えて自分の実力が上がっていっている。

楽しい。








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