第4話 戦闘開始直後の銃声
おなか痛いのも治り川に沿って歩いていると橋が見えてきた。
「ついに人の気配が出てきたな。さてまずは……ねーちゃんはいつまでそうしてるの?」
そこには先ほどと同じ頭がシカで人の首を持った血だらけの女子が元気に僕の隣を歩いていた。
「なんか気にったんだもんしょうがないでしょ?どうせこんな田舎なんだから人には会えないよ!」
「ギャァァーーーー化け物ーーーー!!!」
言ったそばからだよ……どうするんだよこれ。絶対通報されるよこれ。
「うるせーんだよ婆! 私どこが怖いって言うんだよ?」
全部だよ。まず人外だし。喋るところは手に持ってる首だし。鹿の頭の時点で意味わからないよ
「助けてーーーー!!!!」
必死に逃げていく。
「終わったねDDWに殺されちゃうよ僕らも逃げないとだよ」
「全員ぶっ殺してあげるよ!おねーちゃんに任せなさい!」
「○○市□△村×〇付近で人の体にシカの頭がついている悪魔の目撃情報が入った混合魔獣、キメラ〈人型〉であると推測。なお、隣に普通の子供の人間がいたとも情報が入っている人間の場合は保護をするように、直ちに駆除に当たれ。」
「……ですって~行きますか~」
「そうだな殺しに行こう車を準備しとけ」
人間が隣にか、悪魔を使役している場合は難易度が一気に上がるな……面倒だな。
「準備できました~!行きましょ〜」
***
「ね~そろそろ本当に逃げなきゃまずいって! いつまで畑泥棒してるの?」
「食っきな、損はないでしょ? おっ、鉈がある持っておいたら?」
呑気すぎるでしょ……今頃車飛ばしてこっち向かってきてるよ……
「僕に武器は必要ないよ多分ねーちゃん強いし。まず、力ないし……」
同じゾンビになった両親蹴っ飛ばしたし、格が違うんだろうね。そうえば二人はどうなったのかな?見た目違いすぎて元親でも嫌だな。
するとうっすら響くサイレンの音だんだん音が大きくなってくる。
「ねーちゃん来ちゃったよどうするの?」
「おとなしく捕まる気はないね、私はずっとそばにいるって言ったんだからね。死なないよ。」
道路に出ると一台の車が見えてきた。僕らの前で止まり、二人が銃と刀を構えて降りてきた。
「坊主そいつは人間じゃないこっちに来なさない」
「私の弟を捕ろうって言うのか? そんなにぶち殺してほしいのか?」
シカの頭ではなく手に持ってる頭が喋り、少し驚いてるのがうかがえる。
「大丈夫~? こっちに来る気があるなら絶対に守るよ~?」
「…………」
もちろん行くわけが無い。向こうからは僕は人質扱いだ。殺りにくくするために一歩姉に近く。
「どうします~? これ。」
「脅されて動けない、または洗脳の可能性がある。多少力ずくで助け出す必要があるようだな。なるべく傷はつけるな。だが、こちらを騙そうとしている可能性がある。使役している可能性を考慮し、口に縄を巻き指示を出せなくしろ。鉈で攻撃してくるかもだが大丈夫だな?」
「了解~お任せくださ~い。じゃあ現時刻をもって戦闘を開始します。」
と、同時に銃声が響く。一発、二発、三発、四発、五発、六発……
横を見る時にはねーちゃんは倒れていた。
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