第3話 病め
ふふふふふふ。
晴れやかな気分に笑いが止まらない。
毎日が充実しすぎてしすぎて怖い。
学校生活ってこんなにも楽しかったっけ?
最近はそう考えることが多い。
明日は何をプレゼントしようかな?どんな反応をしてくれるかな?
そうやって考えている時間が一番楽しくて、実際の反応に一喜一憂する。それが最近の趣味だ。まるで恋する乙女みたい。
それだけで普段の
さて、今日は────、
「………ひっ、また」
一人一人に割り当てられた机。その引き出しの中身を見たあの子が、驚いた拍子に尻餅をつく。震える足はガクガクブルブル子鹿のようで可愛らしい。
私のささやかなプレゼントに毎回反応してくれて、とっても嬉しいな。
「なんだよ………これ」
中に入れたのは丁寧に
彼女はその中の一枚を取り出すと恐る恐るといった調子で開いていく。
中身を開いて内容を見るや、彼女は発狂した。
「毎日毎日なんなの⁉誰なのよ‼」
日に日に声が大きくなっている気がする。
ヒステリックに叫んだところで、その正体が暴けるわけでもないのに無駄なことをしてるのがツボに刺さる。腹が
ま、でもこういうのは理屈じゃないか。
私は当事者でありつつ、あくまでも他人事。受け取った側の気持ちを想像することは出来ても、実際に受け取ったときの気持ちなんて分からない。
でもどうせなら、私の思い描く方向へ向かって欲しいよね。辛くて、堪えて、………いつか学校に来ることすら嫌になるくらい。だからとってもいい兆候。
次は私の髪の毛でも入れてみようかな~なんて考えてみる。
………このままもっと。もっともっと────。
私は手紙に書いたのと同じ言葉を、ありったけの呪詛をこめて静かに
「病め」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます