第7話・女子高生、親友にいかがわしいことをする
激痩せした私の身体を見て、自分も痩せたいという友人の願いを叶えるべく。
私たちは、札幌市は茨戸にある『アナベル・キングダム』というホテル&スパリゾートにやってきました。
ここは元々、大規模の温水プール施設として有名でしたけれど、オリジナリティあふれるスイーツの老舗メーカーによって買収され、今はホテルと温水プール・スパの複合施設として札幌市民の憩いの場となっています。
私も小さい時、家族でよくここに遊びに来ていましたので、この施設については隅から隅まで、もう熟知しまくっています。
「ふぅん。別にここまで来なくても、私か杏子のうちで整体してくれればよかったのに」
「元々ね今日はここで遊ぶ予定だったの。だから、ここで遊んだ後で、ついでに揉んであげるからさ。私のウルテク、覚悟して頂戴ね」
ウルトラテクニック、略してウルテク。
まあ、そんなものは無いのですけれど、ようはこっそりと魔法と指圧を合わせた技術で、古都華を揉みまくってあげるということですから。
ちなみにプールということもありますけれど、私が主導権を持っていないとならないので、今は眼鏡をつけています。つまり、ギュンターさんは深層意識の世界で一休み中。
そんなこんなで遊びまくったり、温泉につかってフードコードで一息入れたのち、日焼けサロンと併設している休憩所へ移動。
ここは施設の奥にあるせいか、あまり人気が少なくて魔法を使うには都合がいいです。
その一番奥のあたりでベンチにタオルを引くと、古都華にうつ伏せで横になった貰いました。
「さて。それでは杏子のゴッドフィンガーを見せて貰いましょうか」
「それじゃあ、覚悟してくださいね……うりゃ」
まずは、ケテルとティファレト、そしてイエソドの法印に魔力を集めます。
これは魔導書に記されている通り、静かに呼吸を整えたのち、ゆっくりと3か所の法印に意識を集中することで高まってきます。
前回は、この時点で私が詠唱もどきを呟きつつ、魔力を循環しましたけれど、今回は私の両手に術式を展開し、その手で古都華をマッサージすることで魔法を付与、つまり彼女に魔法を施すことができるのです。
(……ということで、いいのですよね?)
『うむ。杏子は物分かりがよくていい。このままわしの弟子にならんか?』
(あはは……考えておきます。でも、このまま発動を続けていたら、私の水着が吹き飛んだりしませんよね)
『それが嫌だから、その露出の高いビキニとやらを購入したのではないか?』
そうなのです。
最初は3ピースの水着レンタルでもしようと思っていたのですけれど、魔法が発動した際に水着が破れることを恐れて、自腹でかなり露出の高い水着を購入したのですから。
まあ、これについては古都華に成功報酬として支払って貰うことにしましょうそうしましょう。
――ビクッ
やがて、私の指先から発する魔力が古都華の体内に浸透していきます。
「うひゃひゃ、杏子、ちょっとくすぐったいんだけれど」
「大丈夫です。この杏子さんの秘術、中国4千年の痩身豊胸秘孔を堪能してもらいます。そーれいっ」
――ビクン
痩身ではなく、こりやリンパ腺を解すマッサージを開始。
ええ、その間もしっかりと魔力波注ぎ続けていますよ。
時折チラッチラッと自分の身体を確認しますけれど、大丈夫、水着は破れていない。
「ハアハアハアハア……あ、あのね杏子……ちょっと気持ちよくなって……うんっ、ああっ……」
「そうです。体の中が整ってくると、気持ちがよくなってくるのですよ。でも大丈夫、私に古都華のすべてを晒してください」
「晒すっ……んあっ……あ・そこ、そこは……ら、らめなのぉ……」
うん、いい感じに魔力も循環したようで、古都華の身体がゆっくりと引き締まり、そして胸のLINEもくっきりと綺麗に仕上がってきましたよ。
もう、古都華も発汗作用であせぐっしょり状態、そこに甘い喘ぎ声のようなものを呟くのですから、私もおかしな気持ちになってくるじゃないですか。
これはいけない、とっとと終わらせてしまいましょう。
「そ、それじゃあ最後に一発……ここで仕上げですっ!!」
――プスッ
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっあっあぁっぁぁぁっあっぁっぁっぁっ……」
うん、この甘い悲鳴は……幼馴染のこんな声、聴きたくなかったような、でも可愛いような。
はっ、いけないいけない、私までイケナイ扉を開きそうになるところではした。
(ギュンターさん、これでよいのですか? 確認を願いします)
『どれどれ……と、うむ、しっかりと仕上がっているな。あまり不摂生さえしなければ、この状態を維持できるようになる。他者に対しての魔術付与、成功じゃよ』
(よかった……)
ふう。これで施術完了です。
額から流れる汗をタオルで拭い、ついでに古都華の上にもタオルを掛けてあげましょう。
だって、古都華の声を聴いてあちこちでイチャラブしていたカップルもこっちを見ているじゃないですか。ここって、そういうスポットだったのですね。
「ふぁ……あ、杏子ぅ、終ったの?」
「ええ、しっかりと終わらせました。あとはお風呂で汗でも流してから、帰りましょうか?」
「うん、そうだねぇ、ありがとうね」
丁寧に頭を下げてから、古都華がベンチから体を起こして立ち上がりましたが。
――ハラリ
胸のサイズが一回り大きくなり、腰がほっそりとしてお尻が少し大きくなっている今の古都華に、そのレンタル水着はサイズがあいませんね。
腰はまあ、パッツンパッツンでかなりきわどく食い込んでいますけれど、胸はほら、水着の紐が裂けて床に落ちましたけれど。
「あれ……ってうっひゃあ!!」
甲高い声を出しつつ、胸元をタオルで隠しますが。
それでは足りませんよ、特にお尻も。
「うっそ、痛きついって、これってどういうことなのよ!!」
「ですから、中国4000年の痩身と豊胸の秘孔ですよ。私が話していたことは嘘じゃなかったでしょう?」
「い、いや、信じていたけれど、まさかここまでの効果があっただなんてって、とっとと逃げるよ!」
「へ? 逃げる?」
そのまま腕を掴まれて休憩所から逃亡です。
うん、私たちを羨ましそうに見ているお姉さんたちや、股間を膨らませて必死に隠そうとしているお兄さんたちで溢れかえっていましたよ。
うわ、男の人のって、あんな風に盛り上がるんだ……って、そんな悠長なこと考えている暇なんてありませんよ。
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