第3話 幹部"龍町徳実"

すると、タイミングよく唯がやって来た。

唯「遅れてすまない!用意に手間取った。応戦するぞ!」

僕「はい!よろしくお願いします!」

だいぶ時間が経った。

戦ってる社員たちにも疲れが見え始めた。

その時だ。

美紀葉「きゃあ!!」

巨大な奇人(ストレンジ)から伸びた触手が美紀葉に絡みつき連れ去ったのだ。

僕「美紀葉!!うおおおおおおお!!!!」

素早く飛び掛かる。

唯「くっそおおお!!」

それに続いて唯も奇人(ストレンジ)に飛び掛かる。

が、他の触手が邪魔で美紀葉の触手と奇人(ストレンジ)本体に近づけず、あっさり二人は吹き飛ばされてしまった。

僕「く、くそぉ…!!このままじゃ…美紀葉が…!」

唯「落ち着け!勇聖君。アイツは背中の花から花粉のようなものを飛ばし吸わせたものを感染させるんだ。だから近くにいる美紀葉ちゃんは感染するのに時間がかかる…!!すぐには感染しない!!今がチャンスなんだ!!」

その時、他の触手が唯に巻きついた。

唯「うわっ!?離せっ!!うぐっ、がはぁ、ぐあぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

第3型「キュルキュルキュルリイイイイイイ!!!」

もがく唯を触手が強く締めつけた。

僕「唯先輩!!くそ…!!どうすれば…。僕がもっと強ければ…!!」

あっけに取られ、自信をなくしていた時だった。

突然触手が切断され二人が落下した。

僕は二人をうまくキャッチした。

僕「二人とも大丈夫!?」

唯「ああなんとか。それにしても…今のはまさか…。」

美紀葉「私も平気よ。さぁちゃっちゃと片付けるわよ!」

僕「あぁ!」

すると、コトッコトッとこちらへ近づく足音が聞こえた。

唯「おお!」

僕•美紀葉「?」

???「へへへへ。おーおーおー、随分と荒れてんなぁー。それに奇人(ストレンジ)もえらいデカいのぉー。こりゃあ、複数人の人間が混ざってんなぁー。」

僕「あなたは?」

唯「徳ちゃん!」

美紀葉「徳ちゃん?」

???「おっと、これは失敬。ただいま休暇から戻りました、戦闘社員やらせてもろてますー、龍町徳実と申します。あぁそれと、新入社員の君たちのことは社長からメールで聞いとるでー。」

その男はかなりスラっとして、指の長い男だった。

短髪センター分けとなかなかにチャラい。

唯「戻ったか!手伝ってくれ、今回の奇人(ストレンジ)、少々厄介でな。手詰まってるところなんだ。」

徳実「なるほど、このデカさは確かに骨が折れるで。ほな、一肌脱ぎますかぁー!」

彼は袖をめくった。そこには禍々しい龍のタトゥーが入っていた。

徳実「シッ!!ハアァ!!!」

彼が奇人(ストレンジ)に触れた途端、触手が次々と切断され始めた!

そしてあっという間に奇人(ストレンジ)はバラバラになった。

BATTERY XTREMEーバッテリー残量10% 僕「す……凄い……。」

美紀葉「あの一瞬で……。何者?」

唯「龍町徳実、戦闘社員であり幹部の一人。」

徳実「休暇が終わったと同時に社長に頼まれて戻ってきたんや。」

美紀葉「でも、社長は私たちをここへ派遣させたはずよ?どういうことなの?」

唯「それは……」

アナウンス

「緊急事態発生!緊急事態発生!六本木にて、第4型レベルK(キラー)の奇人(ストレンジ)が出現!総員、直ちに出動せよ!」

僕•美紀葉•徳実「!?」

唯「……だそうだ。行くぞ!」

僕•美紀葉•徳実「おう!」

第4型「キエヤアアアアアアアイイ!!!」

新たに発生したさらに巨大な奇人(ストレンジ)第4型が耳が張り裂けそうなほどの高音で奇声を発した。

徳実「来るぞ!!」

徳実が拳銃を構える。

僕「くっ!!」

美紀葉「ちょっと!私に当てないでよね!!」

徳実「大丈夫だ。」

すると徳実は拳銃を発砲した。

BATTERY XTREMEーバッテリー残量5%

僕•美紀葉•徳実「!?」

奇人(ストレンジ)の触手が3人を捕まえ、そのままビルの屋上まで連れていった。

僕•美紀葉「うわぁぁぁぁぁぁ!!!」

徳実「ヨイショオオ!!」

徳実はすぐさま触手を破壊し、脱出する。

落下しながら上の触手に向かって発砲。

唯「まずい、こいつ分裂する気だ!」

僕•美紀葉「!?」

徳実「させるか!」

彼は拳銃を発砲し、分裂する寸前の触手を全て破壊した。

そして、奇人(ストレンジ)本体に着地し3人は奇人(ストレンジ)の本体を破壊した。

BATTERY XTREMEーバッテリー残量0%

第4型レベルK(キラー)の奇人(ストレンジ)は消滅した。

戦いが終わった。

徳実「ふぅ、ひとまず任務完了やな。ほな、飯でも行こか?ここらで美味いラーメンでも教えたるわ。今日は俺が奢ったるで?」

唯「それは、いいな!」

美紀葉「うんうん!」

僕「いや…あの、今そんな気分じゃないんですけど…。」

徳実「なんや、釣れないのぉー。ここだけの話…先輩の言うことは、ちゃんと聞いといた方がええぞぉ…。」

僕「は、はあ…。」

徳実「ほな、行こか。」

唯「そうしようか。」

美紀葉「行きましょー!」

第4型レベルK(キラー)の奇人(ストレンジ)を鎮圧した3人はラーメン店へと移動した。

–続く–

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