第2話 "奇人(ストレンジ)"

ー翌朝ー

僕「ふわああ……よく寝たぁ……。」

徹次「おはよう、勇聖君。」

僕「あ、おはようございます!昨日はご迷惑をおかけしました!」

徹次「気にするな。それより今日は君に初任務の達成報酬として休暇を与える。」

僕「休暇?」

徹次「そうだ、君はまだ高校生だろ?学校に行ってこい。」

僕「……でも……」

徹次「いいから行け。これは命令だ。」

僕「実は僕、学校やめたんです。」

徹次「え?やめた?」

僕「はい。」

徹次「そうか……。なら、クリーナーズ社の社員寮に住め。そして学校に行け。」

僕「……分かりました……。」

ー学校ー

先生「えー、今日からこのクラスに転校してきた、天川勇聖君です!みんな仲良くしてね!」

僕「天川勇聖です!よろしくお願いします!」

先生「彼は家の都合で学校に来れない日があるんだ。許してやってくれ。みんな仲良くするように。」

生徒たち「はーい。」

先生「じゃあ天川君は……有岡の隣の空いてる席に座ってね。有岡、いろいろこの学校のことを教えてやってくれ。」

美紀葉「はい。」

僕「よろしくね。有岡さ…って、え!?美紀葉!?」

美紀葉「勇聖……?」

僕「まさか美紀葉がいるなんて……。」

美紀葉「こっちのセリフだよ……」

ー学校終わりー

美紀葉「えぇ!?会社!?」

僕「うわぁ!?美紀葉!?…なんでいんの?」

美紀葉「えへへ…気になってついてきちゃった。」

そこへ唯がやってきた。

唯「おー!お帰り、勇聖君!」

僕「あっ、お疲れ様です!」

美紀葉「あ、どうも。」

僕「唯先輩は何をしてたんですか?」

唯「ショッピングとトレーニングだ!それで、その子は?」

僕「僕の幼馴染の有岡美紀葉です。たまたま転校先の高校にいたんです。」

美紀葉「よろしくお願いします。」

唯「ああ!よろしく。」

僕「僕はこの会社の社員寮に住んでるんだ。」

美紀葉「お父さんとお母さんは?」

僕「父さんと母さんは…この前死んだ。」

美紀葉「え…、そっか。深くは聞かないでおくよ。それより、私もこの社員寮に住みたい!」

僕「え?でも、唯先輩。」

唯「ああ、いいよ。部屋も空いてるし。」

僕「え?いいんですか?」

唯「うん!それに勇聖君の監視役が必要だしね!」

美紀葉「やったー!ありがとう!じゃあ早速荷物まとめてくるね!」

そうして美紀葉は寮に引っ越してきた。

ー社員寮ー

僕「……ってな訳で、今日から有岡美紀葉が一緒に住むことになりました……。」

美紀葉「よろしくお願いします!」

僕「とりあえず、社長に挨拶に行くか。」

美紀葉「そうね。」

ー社長室ー

社長「おお!君たちが噂の有岡美紀葉君か。唯くんから聞いているよ!今後ともよろしく!」

美紀葉「よろしくお願いします!!」

僕「ふぅ、これでやっと落ち着ける……。」

唯「あーいたいた。ちょっと知ってもらわなきゃいけないことがあるんだ。ついてきてくれ。」

僕•美紀葉「わかりました。」

ー研究室ー

唯「着いたぞ!ここが研究室だ。おい、高山田!連れてきたぞ!」

???「こんにちは。高山田雫と申します。突然だけど、君たちには知ってもらうべきことがあるんだ。」

僕•美紀葉「知ってもらうべきこと?」

雫「はい。それは奇人(ストレンジ)についてです。まず、現段階では人間が奇人(ストレンジ)になってしまう原因についてウイルスが原因であるということしか分かっていません。そして奇人(ストレンジ)は見た目では無く感染のさせ方で分類されています。たとえば粘液を吐き出し、人間にかけ感染させる奇人(ストレンジ)は第5型、噛みついて感染さるのは第1型というような感じです。そして奇人(ストレンジ)には危険度があり、それぞれF(フラット)→G(グロ)→B(バグ)→K(キラー)→N(ネオ)→Z(ゼクス)→D(デッド)の順に設定しています。アナウンスの時に必ず奇人(ストレンジ)の分類と危険度を示しますので聞き逃さないようにしてください。伝えたいことは以上です。」

僕•美紀葉「ありがとうございます。とても勉強になりました。」

唯「高山田、ありがとな!」

雫「いえ。」

唯「じゃあ、戻るか。」

3人は研究室を後にした。

美紀葉「ねぇ……一緒にトレーニングしない?」

僕「え?なんで?」

美紀葉「だってこれから一緒に住むんだからさ。」

僕「……分かった。じゃあ着替えてロビーで待ち合わせな。」

美紀葉「了解!」

二人がそれぞれ部屋へ戻ったその時だった。

アナウンス「緊急指令!緊急指令!六本木にて、第3型レベルG(グロ)の奇人(ストレンジ)が発生!総員、直ちに出動せよ!」

ーロビーー

徹次「急げ!素早く正確に安全に奇人(ストレンジ)を排除だ。忘れるなよ。さぁ、行け!それぞれ配置につけ!」

戦闘社員たち「はい!」

僕「第3型……G(グロ)……。美紀葉はまだ新人だ……。僕が守らないと……。」

僕「お待たせ!」

美紀葉「遅いよ!早く行こ!」

僕「ああ、急ごう。」

2人は六本木へと向かった。

六本木のビルの近くに奇人(ストレンジ)が現れた!

BATTERY XTREMEーバッテリー残量50%

僕「やばいな。間に合うか!?」

美紀葉「早く止めないと!」

僕「あぁ分かってる。でも、デカすぎる…。」

美紀葉「それでも行くしかないよ!」

僕「わかってる!」

2人は奇人(ストレンジ)のところへ向かった。

僕「うおーーーッ!!」

美紀葉「たぁーーーッ!!」

僕「くそ、なんかいっぱい出てきやがる!」

美紀葉「こいつら邪魔だよ!どけー!」

BATTERY XTREMEーバッテリー残量0% 美紀葉「か、体が……思うように動かない……!」

僕「まずいな……このままだとやられる……。

アナウンス「奇人(ストレンジ)のレベルが上がりました。レベルG(グロ)からK(キラー)へ。」

美紀葉「……!?嘘でしょ!?それにアイツ、ちょっとずつだけどビルの方へ動いていってない?」

僕「まじかよ…!!」

–続く–

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