連続テレビ小説 れんげ

亜未田久志

第1話~最終話まで


 福岡市博多区で育ったラーメン屋の娘「れんげ」は気難しい父と優しい母に育てられ幼少期を過ごした。大きくなりラーメン屋の手伝いを始めるとすぐさまその美貌から看板娘として囃し立てられた。

 ラーメン屋で本格的に働く事になった時、近くに大手ラーメン屋チェーン店が出来る。自分の店の味が変わるわけでもない。と父親は気にしないでいたが、物珍しさからかそちら人気を取られてしまう。客足が遠のき店が傾き始めた頃、れんげは父親に頭を下げ厨房に入る。

 父親が何をするのかと見守っているといつもの博多名物豚骨ラーメンに近くの魚屋が仕入れてくれた博多名物明太子をどっさりトッピングした名物ラーメンなるものを開発し客の目を引こうとするのだった。しかし父親はそんなれんげの行動を邪道だと切り捨て、このまま続けるようなら厨房から出て行ってもらうとまで告げる。

 しかしこのままでは実家が倒産するのは事実、豚骨と明太子の合わせ技は悪くないはずとれんげは試行錯誤の日々、そして明太子練り込み麺を開発してみせ、呆れかけていた父親の舌を唸らせることに成功する。さらに明太子練り込み麺の話題は全国に広がり、地元以外からもお客さんが来るように。そして舞い込む大手企業からのコラボ企画。カップ麺としてれんげが作った明太子練り込み麺を売り出そうという話だった。

 企業との交渉は難航、しかし、持ち前の気丈さで事を進め、いよいよ本格的な明太子練り込み麺の全国区販売へと移る。

 こうしてれんげは家のラーメンを日本中に知らしめた。しかし彼女は野心家であった。父に暖簾分けを願い出ると、単身、アメリカへと進出するのだった。

 旅立つ彼女の背のカットをラストシーンにして連続テレビ小説「れんげ」は終了した。

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