第5話
その一方で、もうひとつ深刻な問題が発生した。
この最近、かよことひろむ夫婦が暮らしている
問題の男は、かよこの名前を泣きそうな声で呼んでいた。
男がかよこに対してストーカーをしていたことをこうじの両親に言うた。
ところ変わって、団地の部屋にて…
ひろむから話を聞いたこうじの両親は、ものすごく困った声で『それだったら、警察署に相談に行ったらどうかな?』と言うた。
ひろむは、ものすごくいらついた声でこうじの両親に言うた。
「お願いです!!ぼくたちを助けてください!!ぼくたちが頼ることができるのは、秋月さんの家しかないのです!!」
「気持ちはわかるけれど…そう言ったことは警察署の生活保安課に相談したほうがいいと思うけど…」
「警察署へ行きましたよ…だけど…警察署は14年前の強盗殺人事件の容疑者を逮捕することで頭がいっぱいになっているのです!!…ケーサツなんか信用できないのです!!…秋月さんが助けないと言うのであれば、ぼくの手で始末します!!」
「ひろむさん…」
「今から、知人に電話します!!」
「知人って…」
「ぼくの高校時代の同級生で元プロボクサーの世界チャンプがいるのです!!プロボクサーの知人に広島で暮らしているヤクザの親分がいるのです!!その人に頼みますよ!!かよこの友人知人たちがかよこに集団でストーカーしている…かよこの知人の友人知人たち全員をコンクリートで生き埋めにしてくれと頼みますよ!!」
ひろむが知人のやくざに頼むと言うたので、こうじの父親がオタついた声で『待ってくれ!!』と言うて止めた。
こうじの父親は『わしが知人に頼むから…この通りだ!!』とひろむに言うたあと『家に引っ越しなさい…』と言うた。
9月9日頃であった。
かよことひろむの一家は、家財道具全部をリサイクルショップへ売却した。
その後、カバンひとつでこうじの家にやって来た。
ひろむ夫婦の一家は、こうじの実家の家族たち4人と同居を始めた。
その後、こうじの父親は知人のヤクザの男たち数人と一緒にかよこの知人たちや周囲の知人たちの元に行った。
こうじの父親は、かよこの友人知人たちに対して『かよこと付き合うな!!』とおどした。
ヤクザの男たちは、かよこの友人知人たちの家族に対してつきまとうなど…心理的な攻撃を加えた。
かよこの知人たちは、思いきり困り果てた。
問題の赤色の派手なシャツの男について、思い当たるふしがまったくなかった。
それなのに、こうじの両親が高圧的な態度でかよこの友人知人たちに圧力をかけているのでかよこも困りはてた。
だが、こうじの両親がかよことひろむの挙式披露宴のバイシャク人を務めたなどでオンギがあるから強く言えない…
こうじの両親の一方的な思い込みが原因で事態がより複雑になった。
かよことひろむ夫婦の一家が引っ越した日の夜であった。
この日の夕食は、かよこの手作り料理だった。
ひさことこうじは、ひとくちも食べなかった。
食卓の雰囲気がひどく淀んでいた。
テーブルの上に白いごはんとみそしるとアジのひらきと煮物とおつけものとひじきが並んでいた。
こうじは『ごちそうさま…』と言うたあと食卓から出た。
ひさこも『ごちそうさま…』といじけた声で言うたあと席を立とうとした。
かよこは、ひさこに対して困った声で言うた。
「ひさこさん…もう食べないのですか?」
「食べたくないからごちそうさまと言うたのよ!!」
「どうして食べないのですか!?」
「やかましいよそ者!!」
「ひさこさん、一品だけでもいいからごはんを食べてください…白いごはんの上にふりかけをかけてあげますから…」
「うざい女ね!!」
「ひさこさん…」
「ふざけるな!!」
(パチーン!!パチーン!!パチーン!!)
思い切りブチ切れたひさこは、かよこの顔を平手打ちで激しくたたいた。
「ふざけるなよそ者!!ぶっ殺してやる!!」
こうじの母親が悲痛な声で言うた。
「ひさこ、なんでかよこさんをたたくのよ!!」
「うざい女だからたたいた!!」
「かよこさんは、アタシたち家族のためにごはんを作ってくださったのよ!!」
「ふざけるな!!」
(パチーン!!パチーン!!パチーン!!)
思い切りブチ切れたひさこは、平手打ちでかよこの顔を50回以上たたいた。
(フギャー!!フギャー!!フギャー!!)
奥の部屋にいる赤ちゃんがし烈な声をあげながら泣き叫んだ。
(ガシャーン!!バリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリ!!)
このあと、ひさこは家じゅうを暴れまわってめちゃくちゃに荒らした。
せっかく家族が1から出直そうと決意したのに、大失敗した…
こうじの両親のせいで、ひさことこうじが激しく反発した…
この時、家族全員が大パニックを起こしたので冷静にものごとを考えることができなくなった。
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