第4話

1999年9月のはじめ頃だった。


こうじと同学年のコたちは、受験勉強などで忙しい日々を送っていた。


その一方で、無気力状態におちいったこうじは高校ガッコーにフクガクすることがむずかしくなったようだ。


自分の人生設計プランを立てることがめんどくさい…


こうじの心のすさみは、日増しにひどくなった。


そんな中であった。


ひろむは、こうじの両親に下松市に不登校を経験したコたちが通っている総合学科があることを教えた。


ユニークな教育法を取り入れている私立高校コーコーで挫折率はキョウイの0・1パーセントである…


ひろむの話を聞いたこうじの両親は『そこへ転学させようかな〜』と言うた。


しかし、転学するためにはまず最初にこうじの意向を聞かなければならない…


その前に、休学中の高校に対して転学する際に必要な諸手続きをしなければならない…


こうじの両親は、9月2日にこうじを連れて学校へ行くことにした。


時は、9月2日の午前中であった。


ところ変わって、高校ガッコーの応接室にて…


こうじと両親は、学年主任の先生と校長と教頭先生と一緒にこうじを転学させるための手続きを取りたいと申し出た。


この時、学年主任の先生があつかましい声でこうじに言うた。


「それで…秋月はどうしたいのだ!?だまっていたら分からないだろ!!…休学の期間が2年以上もつづいた…その間に秋月は、攻撃的な顔つきになった…秋月はこの学校を続けて行く意思はあるのか!?…机の上に作文用紙がある…テーマは…今後、自分はどういう人生を歩みたいかだ!!…1時間後にまた来るから…それまでに仕上げておけ!!」


学年主任の先生は、ブツブツ言いながら応接室から出た。


(ガチャーン!!)


思い切りブチ切れたこうじは、応接室に置かれていた花瓶を床に叩きつけた。


こなごなに割れた花瓶が床に散乱した。


その後、こうじは学校から飛び出した。


(ザザーン、ザザーン、ザザーン…)


ところ変わって、室積海水浴場にて…


こうじは、ボンヤリとした表情で海をながめた。


学年主任の先生からボロクソに言われたこうじは、よりし烈な怒りに震えた。


ふざけるなよ!!


何が言いたいのだクソ先公!!


何が人生設計だ!!


もう許さない!!


その一方であった。


こうじの両親と学校側の話し合いがケツレツした。


こうじの両親は、転学を認めてほしいと学校側に申し出た…


学校側は、こうじを中退させることは考えてないのでまた元気な顔で来てください…と言うた。


こうじの両親は『あんたらはなにが困るのだ!?あんたらが拒否するのであれば、知人を呼ぶぞ!!』と激怒した。


その後、こうじの父親はケータイを取り出したあと知人に電話した。


こうじの父親は、ものすごく怒った声で『組長はいるか!?』と言うたあと『私立高校コーコーつぶしてくれ!!』と言うた。


これにより、こうじの両親と学校側により深いキレツが生じた。


(ガシャーン!!ドバドバ!!ギャー!!)


9月3日の午前10時過ぎであった。


ヒョウ柄のフクメンをかぶった男が学校に侵入した。


ヒョウ柄のフクメンをかぶった男は、複数の教室に大量の塩酸をまいた。


その後、教室内に恐ろしい白煙が上がった。


同時に、大規模な爆発が発生した。


(ドカーン!!ドカーン!!バリバリ!!)


学校周辺の地域で大パニックが発生した。


キンリンの住民たちは、大急ぎで室内に入ったあと厳重に戸締まりをした。


学校周辺の地域の道路を化学消防車と救助工作車と救急車と陸上自衛隊の特殊車両がひっきりなしに往来していた。


この事件で、ガッコーにいた生徒たち8人前後が亡くなった。


おおぜいの生徒たちが大ケガを負った。


大量に塩酸をまきちらしたヒョウ柄のフクメン男は、こともあろうにこうじだった。


こうじは、理科室の準備部屋に置かれていた大量の塩酸が入っている瓶を勝手に持ち出した…


その後、気に入らない生徒がいる教室に大容量の塩酸をまきちらした。


その上に、こうじは複数の生徒を刃渡りのするどいナイフでりつけた。


その後、現場から500メートル離れた場所にある公園の身障者用のトイレに逃げ込んだ。


トイレの中に逃げ込んだこうじは、ひどくおびえながらつぶやいた。


もうだめだ…


もうなにもかもが終わった…


これでオレは…


私立高校あのガッコーから永久追放される…


行くところも帰る場所もなくなった…


どうすればいいのだよ…


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