第2話
ダグダたちの依頼を受けてから約2週間たち新人研修が実施された
外につながる門の前には多くの新人らしき集団が20人ほどたむろして
おり雑談する者や緊張で顔を強張らせている者ばかりだ
いつも通り10歳前後のガキどもで夢見がちな馬鹿か、口減らしの為に
村を追い出された者たちばかり
冬に出さないのは最後の慈悲的なものだがそれでもここまで生きて
ギルドに来れる奴はそう多いわけじゃない
ギルドに来ることができた子供は一時教会に預けられ衣食住を与えられるがそこまでしか支援せずその後は自身で稼がなければならず多くの者は冒険者になることが多い
「ではこれより新人研修としてキュルカの森に行く!!」
ダグダの号令に多少の怯えは見えるものもいるがギルドでは冒険者になった未成年はまずは座学講習や多少戦闘訓練を行っているため問題ないはずだ
「事前に言われた通りキュルカの森で4日間寝泊りをする!その際の食事に関してだが2日分の携帯食料しか与えん!足りない分は自分たちで調達するか1日の食事量を減らすかだ!決して他人から略奪をしないこと! もし略奪が発覚した場合その者は冒険者資格をはく奪する!」
そう説明を終わるとダグダは下がりミーナと交代した
「では次にグループ分けをしますので呼ばれた人は前に出てください」
ミーナは事前にギルドから渡された参加者リストを確認しながらグループ分けを開始し4人で1パーティを作るようで前に呼ばれた奴は腕に渡された布を巻いた
「同じ布の人が今回の臨時パーティです。喧嘩がないように助け合って 研修を行って下さい」
こうして説明が一通りおわりキュルカの森へ向かった
街を出て2時間ほどでキュルカの森ついたがここまでで新人たちに疲労の色が見えていた
森の開けた場所に着くとダグダは全員いることを確認すると集合をかけた
「ではこれからは4日間まで自由行動とする。この森に出てくる魔物は 全体的に弱いからお前たちでも討伐はできるはずだがもしもの為に ギルザ頼めるか」
ダグザはこちらを見て頼んできた
「りょーかい」
ダグダに頼まれ手を地面につけ魔力を流す、すると突然触れた場所の 地面が盛り上がり土がやがて子供と同じぐらいの人型に形成されていく ゴーレムを作ったのだ
「これはお前たちの監視をするために作ったゴーレムだ、これでお前たちが危険になってもこいつが守ってくれる、がこいつが動くのは危険と判断された場合のみ参加するようになっている。」
「それと俺たちはここから動かない、何かあればここに来るといい近くに来れば俺たちのうち誰かが気づくから」
とダグダが言い終わるとほとんどのパーティがここにテントを立てていった
ミーナはテントを立てたパーティに近場の川の場所を教えている
「・・・それは悪手みたいなもんなんだよなぁー」
そう言いながら俺は袋からテーブルを出し調理器具と食材を並べた
「おいおいもう始めるのか?意地悪だねぇ・・・」
ダグダが苦笑いをしながらこちらを見るが関係ない俺の役目はほとんど終わっている
昼にはいい時間になったので昼飲み開始だ
何もない空間に火を出しまずは温めたスキレットに厚切りしたベーコンをシンプルに焼くその隙間に卵を入れ目玉焼きを、卵はこの世界ではそこそこ高いがその分稼いである、次にニンニクのように匂うビー玉サイズ木の実ニニクの実と芋のバレショ、赤く辛みがあるトガラをいれ全体が浸るくらいまで油を入れ弱火でじっくり火を通す
ガキどもがこちらをチラチラ見てくるが気にしない
ある程度調理が終わりテーブルに並べ椅子を出しメインの酒を出す
今回は外で飲むということでそこまで強くないラガーを出し
溶けない氷でグラスを作りそこに向けて魔力でラガーを操作し注ぎ昼飲みを始める
調理に集中して気づかなかったのかいつの間にかギルザの近くに少女が1人いた。
テーブルに並んだ料理を欲しそうに凝視していたギルザに向かって
「お、おじさん・・・・す、少しでいいから・・・・」
「だぁぁぁめ」
顔を歪めいやらしく笑みを浮かベーコンを頬張る
脂は甘くベーコンの塩気にお酒が進む進む
その姿に少女は泣きそうになる・・・・こっちが悪いみたいじゃないか
「もし食べたいならこの研修が終わったら俺に酒を奢んな」
そうすると少女は弱く頷き自分のパーティへ戻って行った
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます