第一話 キミとボク

ボクはキミとまさかあの場所で出逢えるとは想像もしなかった。キミの笑顔はあの時と変わらない無邪気な笑顔だった。


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「あっ!すみません…!!怪我ないですか?急いでいて」アタフタアタフタ


「え?あぁ…だ、大丈夫だよ。キミこそ大丈夫??痛い所とかない???」


ボクはその声に反応した。そう、ボクが探し求めてた愛しい声だ。その声を聞いたボクは咄嗟に振り向いた。その声の主である女の子は申し訳なさと驚いた表情を浮かべていた。そんな表情を見てたボクは咄嗟に名前を聞いてしまった。ボクの読みが正しいならこの女の子の名前は…


「キミ…名前は?あぁ、ごめん。ボクは姫神龍耶」


「…龍崎祈織です。」


ボクの読みは当たっていた。そう、この女の子こそボクがずっと探し求めていた女性。前世でボクと深い関わりがある女性そのものなのだ。生憎…前世の記憶はなさそうである


「祈織…。そっか、やっぱりキミが……」


「龍耶…さん??」


「いやなんでもないかな?祈織ちゃん、ここで出逢えたのも何かの縁だしぶつかっちゃったお礼したいというのなんだけどキミともっと話したいな…って!あー!これから仕事なんだった!!ごめん!この話はいつか埋め合わせするよ!!それじゃ!!」


ボクは離すまいと引き止めようとしたが自分の腕時計を見て仕事に遅刻しそうだった事を思い出して全力疾走で職場に向かった



「背が高くてかっこいい女性(ひと)なのに忙しい人だなぁ…というか連絡先聞いてないし」


ボクは連絡先交換してないのをふと思い出したが引き返すのも仕事に支障が出るので縁があるならまた出逢えるだろうと内心思い、そのまま全力疾走した


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「聞いてよ志帆」


「なに?また何かあったの?」


わたしは親友である志帆に朝あった事を話した。そう、あのイケメンポンコツ女子の事である。


「なんかさそのイケメンポンコツがわたしと出逢えたのは縁とかなんとか言っててね。埋め合わせはいずれするからみたいな事言ってたんだけど肝心の連絡先交換してないのよねー」


「新手のナンパ?」


「ん〜そんな感じではなかったかな??女慣れはしてそうだったけど一途そうな感じ」


「ふーん…祈織さん的にはドタイプの女性だったと」フムフム


「いや違っ…くはないけど!ポンコツだしほっとけない感じだったの!///////」カァーッ


「なるほどね〜♪♪聞いた?リアン?」


「バッチリね♪そういう事なら会いに行く??その人、私知ってるよ?」


「え?そうなの!?」



なんとその女性は親友の1人であるリアンが知ってる人物だった。最近出来たカフェで働いてるらしくて女性に人気がある店員さんである。夜はバーテンダーとしても働いてるらしくてシフトがその日によって違うので会えたらラッキーという人でもあるらしい…。あのイケメンポンコツがね…人は見かけによらないんだなぁと


「どうする?会いに行く??…って私らまだ18歳だし会いに行けるとしたら昼とか夕方ぐらいだけどね…ハハッ」


「まぁ会いに行くだけって言うのもお店に悪いし今日はそこでお茶しようよ」


「それもそうね。祈織の言う通りだわ」


私は普通に会いに行くのは正直お店に対して冷やかしに行くみたいで嫌だったのでリアンと志帆に提案を出した。そう!あくまで提案ね!


「おやおや〜?姫様、気になってます??」


「べべべべつに気になってなんかないもん!た、ただお店がどんな感じなのかなぁ〜ってだけ!あのイケメンポンコツ女子のことなんて気になってないんだから!/////////」


「だそうですよ。志帆さん♪」


「はぁ…祈織を揶揄うのもその辺にしときなさいな。全くリアンは」


私は図星を突かれた様に動揺してしまった…。くぅぅぅううう…!!!!!


「とまぁ〜ここで立ち話も何だしそのお姉さんが働いてるお店にいきましょうね〜〜姫様♪♪」ニヤニヤ


「うぅ…リアン、後で覚えてなさいよっ/////」


「ダメだこりゃ」


私達3人はイケメンポンコツ女子…ごほん。お姉さんが働いてるお店に向かったのであった

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