第28話 幻覚の現実性 その二

そうして、どれくらい経ったか、そんなことも忘れていた頃の夜、ベッドで寝ていて、ふっと目が覚めると、天井からあのクモがぶら下がっているではないか。

私はドキッとして一瞬で目が覚め飛び上がった。

ドキドキしながら、今回は処理しなきゃ、と思っているとまたカーテンに降り、カーテンの裏に入っていった。

私は大きい本を探した、叩き潰すか、本の端にくっつけて別の窓から放り投げるか、そもそもそこのカーテンの裏の窓を開けたい。

カーテンの右側裏に窓がついていたので、カーテンの右側だけ本を使ってシャッと開け、こう、左側をのぞき込むがクモの姿は見えない。

そこまでちゃんとのぞき込めるわけじゃないので、見えない部分にいるのか、カーテンの裏に張り付いているのか、恐る恐る窓を開ける事には成功した。

しかし、ビクビクしながら肝心のクモの姿を探すが全く見つからないのである。

仕方がないので窓は開けておき、カーテンを閉め、窓から出て行ってくれる事を祈った。

これが二回目、ラストに続く。

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