第11話 私が変わった日 その2
前回の続き、私は叔父が仕事が終わって家に帰った後、当然息子を怒る、説教をすると思った。
私の家の父親は185センチ85キロほど、かなり大型の男だったと思う。
子供の頃の記憶が強すぎて違うかもだが、私の記憶ではこのくらい。
そして、私の家の怒られる、説教は父親の前に立たされる。
父親は私向きに座ってテーブルにヒジをつき、上半身だけ右を向きテレビを見ている。
平均1~2時間立たされ、2~30分ごとに思いっきりビンタをされる。
人と話をしている父親の邪魔をするという事は私にとってはこのくらいされるのが当然なのである。
そして、次の日が来てその休憩時間、また息子がトコトコ走ってきて「父ちゃーん」と抱きついた。
昨日と同じことをしたのである。
私はこの子は頭が悪いのかな?と思った。
全く意味がわからなかったのだ。
そして仕事が終わって帰ってきた後、あれは何だったんだろうか?と考えた。
そうしてしばらく考えた後、もしかして怒られなかったのか?とハッとした。
家は父親が仕事から帰ってきて、風呂が沸いていないと怒られ、米がといでないと怒られ、玄関が汚いのに何で掃除してないんだ?と怒られる。
それが普通で育ってきた。
この日から自分の中の何かが明確に変わり、昔の事をよく考えるようになっていく。
それがよくなかったと思う、知らないほうが幸せだったのである。
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