「バトルシーンを書くのが難しい」
バトルシーンって臨場感が欲しいじゃないですか。でも悲しいことに文字で記された技の名前、例えば「アッパー」とかには臨場感ってないんですよね。実際に映像を見る方が断然、臨場感がある。なぜかというと「アッパー」という4文字には、動きの描写がないからなんですね。
「顎を殴り上げられて吹っ飛ぶ。」これ、アッパー食らってますよね。右か左かはともかく、「右アッパーを喰らって吹っ飛ぶ。」と記述するよりも、きちんと動きのプロセスを描写した方が良いと思いませんか?それこそ映像を文章に落とし込む意識で書くべきです。カードゲーム的にスキル名とかで展開を作っていくバトルシーンは二流以下です。
ふと転スラのアニメを見た時に、バトルシーンが完全にカードゲーム的で幻滅した記憶があります。最悪です。ああいうのは動きが書けないと宣言しているような者で情けない。無い動きの描写を映像表現によって補っているだけで、原文には動きの描写がない。そんなの、自分の文才が無いと自ら申告しているようなものだ。
肉体の動きを描写するのであれば解剖学を学ぶのが理想的だと思う。人間の筋肉や関節の可動性を正しく把握しておけば、よりリアルで肉薄した臨場感を描き出すための知識が得られるはずです。が、別にそこまでする必要もないでしょう。実現可能だが誰も想像し得ない体の動かし方を描出したいのであればともかく。肉弾戦でないとしても、ちょっと戦術の歴史とか、兵器のこととか、戦争を防ぐための取り組みあれこれを勉強するのも良い。でも、そこまでせずとも小説は書ける。
オススメのインプット方法はアクション映画やドラマを見ることです。もちろん特撮とかではなく、ジャッキーチェンとか、シュワルツァネッガーとか、暴力の多い深夜ドラマ的な作品か。アメリカやイギリスの刑事ドラマはアクションが多いので面白いと思います。実際の映像から取り入れたイメージを自分のアイデアの引き出しに入れておくことは、非常に効果があると思います。
あとは自分で体を動かしてみること。訓練を受けていない一般の人間の体を知っておくことで作り出せる小説もあるかもしれません。私は結構、自分で動いてあれこれ試しながら人体の動かし方を考えて書いています。気になるのであれば、pixivの方にはバトルシーンが含まれた二次創作の小説が幾つかあるので、私なりの研究成果を見てほしいです。
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18442578
こちら、リコリス・リコイルというアニメの二次創作なのですが、ちょっと書いた時期が古いのもあって文章の質が良くありません。ですがバトルシーンの描き方に対する取り組みはきちんと実現されているので、読む価値はあると思います。ね。
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