975
代金を支払うと、君達は神殿の一室で待たされる。前までと同じ部屋で待っていると、今回も大神官のナターシャが来た。
「今回も手酷くやられてきたようですね。まぁ仕方ないでしょう」
「はいはい、仕方ねーヤロウですいませんな」
スターアローが不貞腐れても眉一つ動かさず、ナターシャは治療にとりかかった。今回も回復の魔術で君達の負傷をあっさりと治してしまう。
・君とスターアローの【戦闘力】と【生命力】を最大値まで回復させること。
治療が終わり、ナターシャは何度か深呼吸してからゆっくり立ち上がり、部屋を出ていった。
神官に出口へと案内されながら、スターアローは呟いた。
「大神官どの、相変わらず仕事は多いのか?」
「ええ、まぁ。明らかに抜きんでた魔力を持っていますから、自然とそうなってしまいますね。元々、お体の強い人ではないのですけど」
気まずそうに言う神官。
君もスターアローも驚いた。
「おいおい、それがわかっているなら休ませてやれよ」
「我々も進言はしているのですが‥‥『死にかけている人の前で同じ事を言えるのですか』と大神官様に言われると、それ以上は言い辛くて‥‥」
そう言って神官は肩を落としつつ、神殿を出る君達を見送った。
https://kakuyomu.jp/works/16818093075655425577/episodes/16818093075665728592
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます