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代金を支払うと、君達は神殿の一室で待たされる。前と同じ部屋で待っていると、今回も大神官のナターシャが来た。
「苦戦しているようですね。あの樹海がいかに危険か、理解しましたか?」
「まぁ‥‥歯応えはあるぜ」
ちょっと苦くスターアローが言うと、ナターシャは治療にとりかかった。今回も回復の魔術で君達の負傷をあっさりと治してしまう。
・君とスターアローの【戦闘力】と【生命力】を最大値まで回復させること。
治療が終わり、ナターシャは部屋を出ていく‥‥はずが、出口で目頭を抑えてよろめいた。
君は咄嗟に手を伸ばして彼女を受け止める。数秒、君の腕の中で呆然とし――ナターシャは慌てて君から離れた。
「足を滑らせましたね。失礼」
そう言って取り繕うと、急ぎ部屋から立ち去って行った。
神官に出口へと案内されながら、スターアローは呟いた。
「大神官どのはお疲れなんじゃないか?」
「毎日、最も多くの患者を担当されますからね。我々も進言はしているのですが、体調管理はしている‥‥の一点張りで」
そう言って神官は溜息をつきつつ、神殿を出る君達を見送った。
https://kakuyomu.jp/works/16818093075655425577/episodes/16818093075665728592
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