12

・【フラグNo.2】に「1」を記入すること。


「これはありがたい! さて‥‥」

 大臣の顔が明るくなり、君達をしげしげと眺める。

「成功してもらうために、一つ援助をするか。貴殿が最も頼りにするのは、この天馬ペガサスだな?」


「へっ、そうはっきり言われると照れるじゃねぇか」

 口ではそう言いながら得意げなスターアロー。


「よし、この城に戦馬用の鎧がある。とびきり上質な奴がな。それを与えようではないか」

 そう言って大臣は兵士を呼び、その鎧を持ってこさせる。



 スターアローは天馬ペガサスなので翼の動きを阻害させるわけにはいかず、鎧を全て装着する事はできなかった。

 だが胴体側面の大半を守る事はできるし、頭や首、喉などはしっかりと防護されている。青い光彩をもつ金属製なのだがどうも魔法銀が混ぜられているらしく、装着を手伝った君は見た目より遥かに軽い事に驚いた。



【蒼天の鎧】

 このアイテムはスターアローしか装備できない。

 戦闘において攻撃力に+1される。

 また敵の攻撃でダメージを受けた時に「ダメージの乱数化」を使うと、ダメージを決めるサイコロの出目をー1する事ができる(0~5になる。結果、受けるダメージは0~3になる)。



 青みがかった眩しい鎧を纏い、スターアローは上機嫌だ。

「へえ、こりゃ大したもんだ。なぜ誰も使わないんだ?」

「‥‥まぁ、貴殿らにとって悪い話ではあるまい?」

 疑問に対して、大臣は目を露骨に逸らした。


 君は大臣と握手し、スターアローに乗って城から出る。そこは城下町――さあ、いよいよ今回の冒険が始まった。

https://kakuyomu.jp/works/16818093075655425577/episodes/16818093075655956694

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る