食事をする前に
身体に意識を向ける。
会場に着くと、もう既に、料理は完成して、テーブルの上に並べられていた。
そう思っていた。
会が始まり、挨拶。そして、参加者の自己紹介。
それから、みんなで料理を創る様を見る。
ご飯が炊けて、蒸らし後の圧力鍋の蓋を取り、
1枚のプレートの説明が始まる。
「以前は、貝殻の粉を使っていました。
農薬除去するために。毎回使うのでそれもおっくうになり、プレートを購入して使うようになりました。圧力鍋鍋で玄米ご飯が50分で炊けて。」
マヨネーズは、豆乳マヨネーズ。
パンは、米粉を使い。パンに挟んでいるあんこの甘味は、甘酒。
身体に悪いと言われている、砂糖や、小麦粉、サラダ油等々は使用されていない。
味付けは、お塩に、お出汁に、醤油、黒酢、フルーツに。。。
身体に優しい食材と、調味料を使い、沢山の新鮮食材を使う。
身体に良いものだけを食すと考えると、面倒になり、おっくうになる。それを、「簡単だよ。」と、目の前で、作って見せてくれる。
それを食す。
「みんなも出来るよ。簡単だよ。」
「大したことしていないよ。」
「なんでも良いんだよ。」
料理をみんなの前で創る意味は、それなのかもしれない。(優しさ。)
「みんなも作って。自分の分のおむすび。」
「みんなはなんて呼ぶの?「おむすび?」
「おにぎり?」おんなじだけど、
ちょっと違う。」
「みんなのおむすびは、「三角?」「丸?」」
「「おむすび」はね。語源は、ムスビ。生み出す。産み出されるって言う意味もあり、
「おにぎり」は、「鬼」、「切り」厄除けの様な意味があったり」
「そして、「おにぎり」には、家は、「ごま油に塩」なんだよ。手にくっつかないでしょ。」
「みんな出来た?自分で食べるおにぎり。」
「プレート持って~。みんな給食の様に、ぐるぐると、自分の食べるおかずをプレートの上に乗せて歩いて。」
大きな木製の皿に、少しずつ乗せた筈のおかずは、すぐに置き場が無くなるくらいに所狭しと成っていった。レタスに、千切りニンジン。茹でたブロッコリー。揚げた里芋。鶏肉の豆腐ハンバーグ。玄米おにぎり。椎茸の天ぷら。菜の花のおひたし。お味噌汁に、あんこが挟まった米粉パン。トマトのカルパッチョ。スムージー。ビーツとクスクスのサラダ。。。
豆乳マヨネーズに、ドレッシング。大根の鬼下ろしの黒酢ソース。
テーブルの上に広がる、各々で乗せてデコレーションしたワンプレートを目の前に。
「これから、食事をしますが、みなさんお話をせずに、食事に集中して、召し上がって下さい。」
「黙食ってことですか?」
「今日は、「食べる瞑想」です。」
「みなさんに、味わって、食事をして頂きたいと思いまして。」
「え。しゃべっては行けないんですか?」
「「いただきます。」って言ってから、しばらくの間、話をせずに、食事を楽しんで見てください。」
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