副会長は演技中3.

最近では会長×副会長のBL漫画と小説ばっか購入して読んでは1人後悔している。


俺この漫画の主人公みたいに好きな人に素直になれねぇーそもそも腹黒キャラ演じてる時点で無理くね?

あといくら男子校だからって拓実がゲイとはかぎらないし、ゲイだとしても俺みたいな大柄の男と付き合ってくれるとも思えんけどな。

拓実の親衛隊の子は皆小柄でスカート似合いそうな可愛い子達ばっかだし。はぁ…俺も低身長で可愛い受けっ子になりたかったー!!


未だに拓実に抱きついて笑顔で会話している双子を見て胸がズキズキする。

いいなぁ~俺も双子みたいに拓実に抱きついてみたい。

まぁ腹黒副会長キャラなんでそんな事できんけど。



「凪ちゃん~羨ましそうな顔してるよ?凪ちゃんも双子に混ざって拓実に抱きついてきたら?」


「…私はいいですよ、むさ苦しい」


「そう?我慢しなくてもいいんだよ?」


「……大丈夫だよ、優」


「凪ちゃんがいいならいいけどさ、じゃあ俺が変わりによしよししてあげる~」


「わっちょ、やめてくださいよ優」



俺が落ち込んでるのに気づいて話しかけてくれたのが書記の白濱優(シラハマユウ)、彼も俺と同じクラス。

抱かれたいランキング2位でチャラ男。しかもセフレが沢山いる。

優は王道の中の王道だぜ、サラサラの金髪に切れ長の目、制服着崩してて色気あるし。身長は俺より3cmぐらい高いのがムカつくがまさに俺が求めていた理想のチャラ男だった。実際は違ったが。


優は見た目、話し方チャラいくせに人のことよく見てるし、愚痴だって聞いてくれるし、料理上手だしもはやできた嫁だった。

セフレにもご飯作ってあげてるよ~とか言ってたからセフレ×チャラ男!?と妄想したわ。

「俺で妄想しないでね~?」って言われたから今は妄想してないけど。


優は料理だけでなく家事もできるから去年ルームメイトだった俺は凄くお世話になった。主に生活面。

俺家事苦手で、洗濯物とか掃除とか優が変わりにやってくれてたんだよなー。

机の上に置きっぱなしにしてたBL漫画を見られた時は恥ずかしかったが。

俺が腐男子だって暴露した時も特に何も言わず「好きな物は個人の自由だよね~」って言ってもらえて優に抱きついたのが懐かしい記憶。


だから優は俺の趣味も知ってるし、俺の性格も何故腹黒副会長を演じているのかも知っている。

もちろん俺の好きな人が拓実だって事も相談済みだ。


生徒会一緒なんだし早く行動にうつしなよ~とも言われているが未だに何も出来ない俺にヤキモキしながらも心配して励ましてくれるいい友達だ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る