副会長は演技中2.

俺の妄想タイムを邪魔してきたのは双子会計の最上兄弟だ。

見た目チャラくて誰にでもフレンドリーな話し方をするのが兄の最上奏多(モガミカナタ)。

人見知りだけど物事をはっきり言うお兄ちゃん大好きなのが弟の最上陽太(モガミヨウタ)。

2人とも小柄で可愛い俺の後輩。抱きたいランキング共に2位なだけあって美人さん。確かフランスと日本のハーフって言ってたか?忘れたが目が青色って綺麗だよな。



「ナギナギー早く帰らないと会長が心配するよー?」


「ナギナギ、会長から遅いって連絡来た」



俺に話しかけているのに奏多にギューって抱きついている陽太に萌える。

あれですね、僕のお兄ちゃんとらないでってことですね。弟×兄なんですね、かわゆす。


「僕はお兄ちゃんの事、兄弟としてじゃなくて恋愛感情として好き。だからお兄ちゃんも僕の事好きになって?」

「え?陽太…?」

突然の告白に戸惑う奏多を陽太が襲っちゃうんですね、うんうん、近親相姦最高だな。ニヤニヤとまらん。



「「ナギナギ??」」


「っ…すみません、ぼーっとしておりました。仕事も終わったので一度生徒会室に戻りましょうか」


「「はーい」」



危ない危ない、双子兄弟で妄想しすぎて腹黒副会長モードなのに顔がニヤけるところだった。

両頬を指でつまみながら左右に軽くひっぱり、ニヤケ顔を誤魔化した。


双子が不思議そうに俺の事見てたけどこの際無視だ。



「会長ー!ナギナギ連れて帰ってきたよー!」


「会長、ナギナギ顔ニヤけてた」


「おう双子、ご苦労だったな。んで陽太、凪がなんだって??」



生徒会室に着くなり双子が抱きついたのが俺に雑用を押し付けてきたこの学校の生徒会長、成宮拓実(ナルミヤタクミ)俺と同じクラスだ。

拓実は抱かれたいランキング1位なだけあって顔は整っている。

背は190cmぐらいで足も長くてモデル体型だし、目は大きくてパッチリ二重。まつ毛フサフサ、鼻も高いしあいつは普通の高校生じゃなくて芸能人だと思うわ。


性格は俺に対しては少し俺様だけど気遣い上手だし、その場の雰囲気を盛り上げてくれたりまぁムードメーカーみたいな存在だ。誰からにも好かれる人気者。


そんな拓実を密かに思っているのはきっと俺だけじゃないはず。


実は俺の好きな人は拓実なのだ。


腐男子が会長に恋するなんて…どんな非王道ストーリーだよって思ったけど好きになっちゃったんだよなー。


あ、俺が腹黒副会長を演じてる時点で非王道か。


とにかく!拓実を好きになったせいで今まで妄想していた会長×○○のカップリングが妄想できなくなてしまったのだ。

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