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飲み会は、机がバラバラに置かれた広めのフロアーがある中華の店だった。
貸し切りだ。
総勢30名ぐらい。
こんなに生徒が居るのか。と思ったが、生徒の知り合いやら、元生徒やら結構
生徒じゃない人たちが混ざっているのが段々わかってきた。
先生の周りは古手の人たちが占めていて俺など新参者は一番端っこの机だ。
まあこんな感じだろうとは思ったが、各テーブルには4人しか座れないので、
テーブル越しに会話するのは難しく、先生と会話するのは不可能だった。
まずはおとなしく同じテーブルの3人に挨拶をしてビールを注ぎあう。
といっても一人は、俺のことを気にして同じ席に来てくれたじいさんで初めましてではない。
あとの二人はおじさんで静かそうな人たちだ。
結局じいさんと会話することになる。
しばらくがやがやとしていたが、先生の席にいるあこちゃんがやおら立ち上がって
ひとこと言ってから先生お願いします。と司会進行を始めた。
なるほどね。
それから一番の古株と思しきおばさんが乾杯の音頭をとる。
このあたりはいつものことらしく、滞りなく進んでいく。
そしてまたテーブル毎の会話に戻った。
このままでは先生どころかここのテーブルの人たちと飲んで終わってしまう。
と思い始めたところで、あこちゃんが席替えたーいむとちょっとアルコールが入って
上機嫌な調子で言った。
みんなが立ち上がって移動し始める。
これもいつものことらしい。
俺は先生のテーブルに行きたかったが、すでに別の人たちが先生のテーブルに座ってしまった。
仕方なく、こんどはおばさんふたりとちょっと同じぐらいの歳かと思う女性と4人になった。
先生しか意識していなかったがこの若い女性は美人だった。
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