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何かが起こるのを待つのは苦手だ。
自分からなんでもしたくなるたちだ。
でもこればかりはどうにもならない気がした。
いっそのこと先生のことは忘れてまたゼロから探そうかとも思った。
その方が自分には良いようにも思う。
でもそれはできない。
惹きつけられてしまったのだろうか。
考えるより先に気持ちがそれを許さない。
自分ではないなにかに誘導されているみたいだ。
とにかく少しでも冷静に平常心に戻れるように自分に言い聞かせた。
平常心に戻れれば結論が出せるような気がした。
次の週も浮かれたままだった。
青田がまだ俺のことを心配していた。とサブローが教えてくれた。
そんなに普段と違って見えるのか。
あこちゃんから、来月の祝日に飲み会をするけど来るよね?と連絡がきた。
ついに来たか。
でも飲み会が行われても今の状態ではどうすることもできない気がする。
複雑な気持ちだ。
それまでレッスンが2回ある。
まずはその2回だ。
飲み会のことまで考えられなかったが、返事はした。
次の日あこちゃんが部署にやってきた。
「待ってたでしょ飲み会」
「ああ、うん」
素直な気持ちが隠せなかった。
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