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部署に戻りなんとなくサブローとその話をした。

サブローからは相変わらずだなあという顔をされたが、

お前は女が居ないとだめなタチなんだから早く見つけろよと言われた。

まあそうなんだが。この間の子には逃げられてしまった。

別に悪いことをしたわけじゃない。

気も合ったし綺麗な子だったし長続きするかと思っていた。

でもなんだろうなにかがすれ違って行った。

俺は遊び感覚が強すぎるんだろうか。


女のほうはすぐに結婚とか見据えようとする。

そうなると急にびびっと俺のアンテナが反応して警戒するようになる。

別に結婚したくないわけじゃない。

でもなんだろうそういう方向に進むのが苦手なのだ。

理解してもらえないのかあ。


気が付くと前に青田が居て何か言っている。

仕事の質問をしていた。

俺も青田のように真面目にならないとな。

「青田。彼女は出来たか?」

睨むような顔をして俺を見る。

「ああ、ごめんごめん。仕事の話だったな。」


青田は名波さんが居なくなって一時期おかしくなっていたが、

最後に会えたらしい日以来元気になって何事もなかったかのように昔の青田に戻っている。


俺もこいつのように女なしでも普通にやっていかなきゃいけないかもしれない。


まあ無理か。

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