混沌の朧月編

第6話【脅威となる奴ら】

新章突入!!ー【混沌の朧月編】ー

第6話【脅威となる奴ら】

〖一夜去って新たな恐怖〗

朝方、けいぶんはよき朝を迎えたはずだが、ベッドには四大神獣がけいぶんにくっついて心地よさそうに寝ていた。

(は?)

昨夜のこと、けいぶん達は謎の男達から見事四大神獣の朱雀、青龍、玄武、白虎を救うことが出来て今に至る。

 けいぶんは暑苦しくてそっと起きようと体を起こそうとしたら四大神獣全員がけいぶんの体を掴んで引き留める。

「まだ、眠ぃ~」

「そうだよ、もうちょいだけ寝ようよ」

玄武と白虎がけいぶんに優しく囁く。けいぶんは別に一緒に寝るのが嫌な訳ではないのだ。ただ、女と寝ることなんて一切なかったけいぶんにとっては凄く気まずくて、恥ずかしいのだ。その後、けいぶんは無理やり起きて部屋を出ていった。

「何でアイツらが俺の部屋に…るるに昨日安静にしてろと言われてたのに…」

だがけいぶんの頭の中に皆の幸せそうに寝る寝顔が浮かぶ。それを思い出すと何も言えなくなった。なぜなら四大神獣は元々、操られていただけで本人達は何も悪くないからだ。そう思いながら下に来ると皆がそれぞれ色んなことをしていた。食料組はスマホを見ながら料理をしていて、特攻隊は筋トレをしながら朝のニュースを見ていた。そして皆に挨拶をして机で楽しく話し合っていたるるとまるしぃの隣に座る。するとるるがけいぶんに問い掛けた。

「ねぇけい、神獣達見なかった?仮のベッドに居なくて…」

「それなら、俺のベッドで仲良く寝てるよ」

「むぅ~」

けいぶんはふとまるしぃの顔を見ると、まるしぃは嫉妬しているのか頬を膨らませていた。

(るると話してたのに俺と喋り出したから怒ってんだな。悪かったまるぅ、許してくれ)

(何でけいちゃんはそんなに可愛い女子から人気なの!?なんかムカつく!!)

けいぶんの予想は全然外れていた。そして辺りを見回すがたくとの姿はなかった。るるにたくとの居場所を聞こうと一歩歩こうとした瞬間だった。

バンッ!!バキッ!

「「「!!?」」」

突如、床から射撃音が聞こえるかと思ったら床をかん通して弾がけいぶんの顔を掠り、天井にめり込む。そしてけいぶんはたくとが今、何処にいて何をしているかすぐにわかった。他の皆はびっくりしているが特に気にしてない。けいぶんは体感トレをしていたベッドロックを呼んで床と天井を直すように言い、リビングを出て、階段を下に降りる。そして地下室に行けば、やはりたくとが銃の点検をしていた。けいぶんはたくとにため息をつき、注意をした。

「だからさ、たくと。点検する時、銃口上に向けんなよ。俺の顔掠ったぞ」

するとたくとは笑いながら軽く謝って来た。

「ごめんけい。次気を付けるから許せ」

「じゃ、後はむ達が飯作ってるから早く上来いよ」

「りょ」

それだけ伝えてけいぶんは再び上のリビングに戻ると神獣達がソファに仲良く座っていた。するとけいぶんに一番早く気が付いた白虎が飛び付いて来た。

「んぐっ!」

「おはよー!」

けいぶんは白虎を引き離すと他の神獣を集まっては挨拶とハグをして来た。ふとまるしぃの顔を見ればまだ怒っている。何で怒っているのかはわからなかった。

ー朝食後ー

けいぶんはたくとを連れて外で散歩でも行こうと誘い、家を出る時、まるしぃも着いていくと一緒に渋谷に向かった。道中路地から嫌な気配を感じたがたくととまるしぃに呼ばれ、ひとまず無視をした。だが路地では…

タッタッタッ!!

「ひッ!!何なんだよアイツ!」

「ギェェェェェェ!!!」

「うわぁぁぁぁ!!!」

グチャ…バキッィ!!!

そしてゲーセンに入るとまるしぃは目を輝やかせていた。そして、るるとまるしぃと一緒に熊の人形やアニメキャラのフィギアを取ったりと楽しんでいた。すると、まるしぃはトイレに行きたいと言って走っていった。

 トイレから出て、るるとけいぶんの場所に戻ろうとしたが外から何か聞き取れない何かが聞こえ、ふとゲーセンから出て、声のするほうに行く。すると聞こえるのは暗い路地裏であり、勇気を出して向かった。

「えっ!?」

声のするほうに辿り着くと四人の幼い少女達と男が無惨にも血だらけでバラバラになった死体があった。危険と感じ、徐霊の札を取り出す。だが、四人の少女達はその死体を守るように庇いだした。その行動からやはりこの子達が殺した訳ではないと感じて札をしまい、手を差し出した。

「大丈夫だよ。私は悪い奴じゃな…い」

少女達から視線を奥に続く暗い道に移す。すると、赤い光が二つ見えると同時に悲鳴のような鼓膜が破れそうな叫び声が聞こえた。まるしぃの額に冷汗が流れ、とっさに四人の少女達を抱え、路地裏から出てゲーセンに駆け込む。すると、けいぶんとるるが腕を組んで待っていた。

「けいちゃん!るるくん!走って家に帰るよ!!」

「え?」

「おい、ちょっと何だ!?てか、何だよそいつら!!」

まるしぃを追いかけ、家に着くとまるしぃは倒れてしまう。少女達は着地をして困っていた。けいぶんはまるしぃに何が起こってるのか聞こうとしたがその瞬間、ボルトが玄関に来て、焦ってるのか早口で話し始めた。

「良かったけい達帰って来て!丁度今、東京は外出禁止令がテレビで流れたんだ!!」

「何で?」

るるがボルトに質問を返すとボルトは顔色を変えて周りの空気を一変させた。

「えすしーぴーが財団から逃げたしたんだ…」

「『scp』…?」


〖更なる恐怖がここに堕ちる〗

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る