第47話 古図面を頼りに

 羊皮紙に書かれた文字は、今は読めない。

 二枚あった地図らしき古図面は同じ物で、文字判読の資料が少ない。

 手掛かりは、地図の端の樹海らしき場所に書かれた文字が『樹海』なのか『密林』なのか、発音は違う言葉の様だが意味がどちらか解れば……ジュカイ、ミツリンのどちらでも無いかも? 『μκε』と3文字しか記入されて居ない。


 文字は読めなくても、地図には違いない。

 樹海を抜けた東に、国が在ることは確かな様だ。


 と、考えた時、閃いた!

 ワッフが国じゃ無く、樹海を出た所に在る町か村の名前だったら。


 モコの9900の知力がフルに働き出した。

「ワッフの地名が伝わってる! と言う事は異国の住民と過去の冒険者は会話出来てた! 文字は違うが会話は可能な人達!」

(この地図の完成度は、そうとう高い! 文化的に優れた人が居る可能性が高い!)


 私が真剣に地図を見てるのを、邪魔をしないよう離れた場所に居る皆に号令を掛けた。


「樹海の外の異国の人達、それほど異質な人達じゃ無いかも! 樹海の出口に向かい出発するよ!」


 私がグズグズしてるため、回りで暇を持て余して居た従者達、私の号令で一斉に駆け出した。



 オーガ族のオズ酋長の領土は、樹海の東部最果て、私達の本気の走りで一気に樹海を飛び出た。




 遥か前方に防護壁に囲まれた都市が見えた。

 門まで走った。


「見掛けん集団、身分証明は出来るか?」

 予想通り会話は可能だ!

 冒険者ギルドタグを門番に見せた。


「ん? 金のタグなら高ランクと思うが、何処で発行されたタグだ? 見たことの無い文字が書かれて居る!」


 入門は叶わず、門番長が呼ばれてやって来た。

「私達は、冒険者ギルドSランクパーティー、樹海を越えサクセス王国からやって来ました」


「樹海? 魔界の事か? あの狂暴な魔物が徘徊する魔界を越えて来ただと!!」


「私がSランク、この三人がBランク、この六人がDランク! 皆優秀な冒険者です!!」

 樹海の安全の為に、狂暴な魔物は否定しないで置こう。


「左胸に着けている、貴族章の様な物は何だ?」

「私は、サクセス王国の侯爵モコ・ラ・ジュカです、この三人は男爵、この六人は騎士爵です」


「ぜ、全員が異国の貴族様!」

 門番一人が奥に駆け出し、残り全員平伏した。

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サロマは娘を抱き荒廃世界を彷徨く 犬時保志 @ysxyz

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