カケルとみんな
後輩
「まだ起きないっすけどカケル先輩大丈夫そうっすかね?」
同期
「外傷も無いですし、内出血も無さそうでしたから救急車は呼びませんでしたけど・・・・・・」
店長
「うちのベッドは最高品質だから寝心地いいのよ」
同期
「確かに・・・・・・初めてこの場所で良かったと思いましたよ」幸運と苦虫を噛み締めるような言い方
店長
「うふふふ」
同期
「後は『どちらで目を覚ますか』ですね」
後輩
「戻れたんすか?」
同期
「まだ分かりません。でも、冷静に思い出すとバランスを崩して落ちたというより全身から力が抜けたような感じだったので・・・・・・」
後輩
「・・・・・・そうっすか」
主人公
「うぅ・・・・・・」
先輩
「今、動かなかった?」
同期
「ホントですか! カケルさん! カケルさん!」
後輩
「カケル先輩!!」
主人公
「うぅ・・・・・・あ〜」
後輩
「ああ! 目を開けたっす!!」
同期
「カケルさん、私たちのこと分かりますか? 名前言えますか?」
主人公
「あ〜、え〜とぉ〜、マキさん」
同期
「はい!」
主人公
「ハナちゃん」
後輩
「そうっす!」
主人公
「ミサキ先輩」
先輩
「ええ、合ってる」
主人公
「であと一人は・・・・・・」
店長
「あ〜、私は初対面だから分からないのは当然よ。良かったわね。大人に戻れて」
主人公
「大人に?」
同期
「うぅ・・・・・・あ゙あ゙ぁぁぁ、良がったぁぁ。ほんどにぃ良がぁったぁぁ。ああぁぁぁぁ!!」嬉しくてマジ泣き
主人公
「え、え!?マキさん、落ち着こう」
同期
「うぅぅぅ。ぐすっ、うん、うん」
後輩
「戻れて良かったっすね。カケル先輩」少し気分が沈んでいるような、でも喜ぶような
先輩
「良かった・・・・・・。店長、泣いてるマキちゃんと困ってるカケル君をお願いします。ハナちゃん、ちょっと外に行きましょ」
後輩
「は、はいっす」
SE:ドア音
後輩
「マキ先輩、とっても喜んでたっすね」
先輩
「あの子もカケル君に恋してるからね」
後輩
「そうなんすか!?」
先輩
「ええ、・・・・・・それより、 ハナちゃんは大丈夫?」
後輩
「何がっすか?」
先輩
「大好きな大人のカケル君が戻ってきたのにマキちゃんみたいに喜んでなかったでしょ。やっぱり赤ちゃんのカケル君が恋しいのかなって?」
後輩
「心配してくれてありがとうっす。確かにあの時は赤ちゃんのカケル先輩を思い出してたっすけど、あの時は・・・・・・」
先輩
「あの時は?」
後輩
「『お別れを言えて良かったな』って思っただけっす」
先輩
「そう・・・・・・ハナちゃんは言えて良かったわね」
後輩
「はいっす」
先輩
(私は、言えなくて追いかけたから)
後輩
「何か言ったっすか?」
先輩
「いいえ。変に気を回して悪かったわ」
後輩
「そんなことないっすよ。ミサキ先輩は優しいっす」
先輩
「・・・・・・ふふ、ありがと。じゃあ戻って帰る準備をしましょうか」内心少し驚いた。
SE:ドア音
同期
「カケルさん、赤ちゃんになってからの3日間、ずっとハイハイするかハナちゃんに背負われてましたけどちゃんと立てますか?」
主人公
「ハイハイ・・・俺ってホントに赤ちゃんだったの?」
同期
「はい、それはもう凄く赤ちゃんでしたよ。だから、ちゃんと歩けるか心配なんです。早く立ち上がって下さい!」
主人公
「ああ、よいしょっ、あ、あれ・・・あ」
同期
「へ?あぁぁぁ!!」
SE:ドシーーンと倒れる
主人公
「ホ、ホントに立てない。足が生まれたての子鹿みたいに・・・」
同期
「重い・・・」
先輩
「あらあら・・・ハナちゃん、手を貸してあげて」呆れた感じ
後輩
「もちろんっす。カケル先輩、自分の手に捕まってください」
後輩
「よっ!っと、じゃあ、自分が左を支えるんでマキ先輩は右を支えて欲しいっす」
同期
「はい」
同期・後輩
「「せーの!」」
主人公
「なんか悪いな」
同期
「いいんですよ。これからはみんなで助け合って頑張るんですから」
先輩
「片付けはこっちでやるから、カケル君をしっかり送り届けてしばらくは2人で介抱してあげなさい」
後輩
「分かったっす」
同期
「店長さん、お店を貸してくれてありがとうございました」
店長
「いいわよ。楽しかったから」
同期
「それでも、ありがとうございました」
主人公
「ありがとうございました」
後輩
「ありがとうございましたっす」
同期
「じゃあ行きましょう。部長も外で待ってますから、元に戻れたことを早く伝えに行きましょう!!」
主人公
「部長まで!?」
後輩
「そうっすよ。ゲンジ部長が道案内してくれたっす・・・・・・あっ、ゲンジぶちょ~!」
同期
「入り口で待ってたんですね」
部長
「お~、みんな!! カケル君に何か変化は・・・・・・いや、ハイハイしていないということは、・・・・・・戻れたんだな」
主人公
「部長、大変なご迷惑をおかけしたようで、申し訳ありませんでした」
部長
「いやいや、我が部署の問題に目を向けるきっかけになった。まあ、儂のミサキ君やマキ君から精神的ダメージをそこそこ受けたがな」
主人公
「それはいったいどういう・・・・・・」
同期
「アハハ」
後輩
「あっ、そういえばマキ先輩! 結局ゲンジ部長の頭と自分のおっぱいは関係なかったっすね」
主人公
「へ、頭?おっぱい!?」
後輩
「そうっすよ。先輩のパソコンの検索履れ」
同期
「わ、わぁぁぁーー!! そ、その辺の説明はまた今度にしましょう! ですよね、部長!!」
部長
「そ、そうだな」
主人公
「それ、すごく気になるんだけど・・・・・・」
同期
「い、今は説明が長くなるので時間のある時にじっくりしましょう!! は、早く車に乗って帰りますよ」
主人公
「えっ、え~~」
SE:車のドアの開く音
同期
「ほら早く乗ってください!!」
SE:車のドアの閉まる音
同期
「さあ、行きますよ~!」
SE:車の音
編集メモ:ここからしばらくBGM
店長
「行っちゃった。、じゃあ、片付けましょうか・・・・・・ミキちゃん? ミキちゃ〜ん」
先輩
「あっ、ごめんなさい、ちょっと気を取られてて」
店長
「ん〜、そっちに気を引くようなものなんて・・・・・・そっか、この部屋」
先輩
「う・・・・・・」
店長
「入ればいいんじゃない? ここはあなたの為の部屋なんだから。ほらほら、入る入る!!」
SE:ドア音
BGM:高音でゆっくりと奏られるバイオリン
店長
「ふふふ、大きなベビーベッド、フカフカの毛布にガラガラ。ここはずっと残してあるわよ。あなたが人気すぎて作っちゃった・・・」
先輩&店長
「「大人のベビールーム」」
店長
「ミキちゃんはこの店のコンセプト部屋は全部『私のニーズに私が答えた結果』なんて言ってたけどこの部屋だけはあなたの為に作ったのよね」
先輩
「・・・・・・」
「ここに居る時のミキちゃんに敵う嬢はいなかった。現役で頑張ってた私でもね」
先輩
「やめてよ」
店長
「今はどう? 」
スっと普段のおちゃらけた雰囲気など感じさせない口調
先輩
「今は・・・・・・多分身が入ってなかった。『心ここに在らず』・・・そんな感じ。でも、今はあの人と・・・既婚者でスケベでバーコードな彼と会社を変えていきたい」
先輩の声は小さくなりBGMが大きくなって先輩のセリフを掻き消しす。そしてBGMかフェードアウト
店長
「なら、頑張りなさい」
先輩
「ええ!」
ここだけ風俗嬢の新人だった頃みたいな感じ
編集メモ:エンドロールを流す。多分シャイニングスター
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます