ベイビーと午睡
同期
「ハァー、ハァー。ハナちゃん、会社を走らないでください・・・・・・」
後輩
「会社の廊下を走っちゃいけないってルールは無いっす」
同期
「それは、明言しなくてもみんな守ってるから。それにあなたが走ると、ハアハア・・・・・・結構揺れるのよ」
ちょっと悔しい思いを滲ませる。
後輩
「さあ、カケル先輩。午後も一緒にシュレッターしたり、お掃除ロボットを追いかけて引っかかったら救助したりするっすよ」
この後、赤ちゃんは眠くなる。そのことに後輩は気づかないが先輩は気づく。
先輩
「ご飯を食べてお眠なのかもね。朝みたいに私が寝かせるわ」
後輩
「だったら自分が寝かせるっす!」
先輩
「あら〜、ハナちゃんにカケル君をうまく寝かせるかしら?」
後輩
「できるっすよ。朝はどうやって寝かせたっすか」
先輩
「歌よ。子守歌。ハナちゃんはカケル君が気持ちよく眠れるような声で歌える?」
後輩
「できるっすよ」
後輩
(大きく息を吸って音程めちゃくちゃの元気な子守歌)なるべく下手くそでよろしく
「ね〜むれ、ね〜むれ。か〜ける先輩は良い子だねんね〜しな〜!!」
赤ちゃん
(泣く)ギャン泣き
先輩
「ハナちゃん! ハナちゃん!!」
後輩
「えっ! あっ・・・・・・ごめんなさいっす」
先輩
「驚いちゃったのね。ほら、よしよ~し」
後輩
「カケル先輩、泣き止んで欲しいっす・・・・・・」弱弱しい感じ。やっちゃった罪悪感出してこー
先輩
「大人しくなってくれたけど、まだ怯えてるみたいだしハナちゃんはシュレッター室に行きなさい」
後輩
「・・・・・・わかったっす」とぼとぼ感
同期
「えっと……私に手伝えることってありますか?」
先輩
「運ぶのを手伝ってくれる? 隣の会議室までお願い」
同期
「はい!」
先輩
「持ったわね。・・・・・・せーの!」
同期&先輩
めっちゃ力む「う〜ん」とか「ふんっ!」とかそんな感じだけどキャラクターのイメージから遠い力み方はダメ。
同期
「重い・・・・・・」
先輩
「・・・・・・1回力を抜きましょうか」
同期
「ハァー、ハァー。ふぅー・・・・・・ハナちゃんはこんなに重いカケルさんを背負って動き回ってたんですか」
先輩
「そうね。凄い力持ち・・・・・・ゲンジさんも手伝ってください」
部長
「ああ、わかった」
同期・先輩・部長
「「「せーの!」」」
SE:ドサッと落とす音
先輩
「ゲンジさんありがとうございます。マキちゃんもありがと」
同期
「いえ、それほどでも・・・・・・では私は業務に戻るので」嫌っている相手からの素直な感謝に戸惑いながら
SE:歩き去る音
先輩
「ところでゲンジさんはいつまでいるんですか?」
部長
「実は子も・・・・・・」
先輩
「子守歌を聞きたいなんて言うんじゃないですよね?」
部長
「ちが・・・・・・いえ、えっと、そうで・・・す」
先輩
「私もお昼に挑発のようなことはしましたけど・・・・・・しょうがないですね。ママがカケル君とゲンジさんにお歌を歌ってあげます」
部長
「ほんとうか!」
先輩
「で・す・がゲンジさんには一つ条件があります。ママは彼が寝た後、そのまま一緒にお昼寝します。ママの分までお仕事をお願いしますね」耳元
赤ちゃん・部長
「「あーーう!」」
先輩
「では・・・・・・」
ここから先輩の美声による子守歌のアカペラ
曲は『ねんねんころりよ おころりよ』
歌詞
ねんねんころりよ おころりよ
坊やはよい子だ ねんねしな
ねんねのお守りは どこへ行った
あの山こえて 里へ行った
里のみやげに なにもろた
でんでん太鼓に 笙(しょう)の笛
SE:爆睡する成人男性のクソうるさいイビキ
先輩
「もう寝ちゃった……。でもゲンジさんは起きてください」
部長
「ハッ! 寝てない」
先輩
「では、私の分までお仕事頑張ってくださいね」
部長
「ああ」
SE:歩き去る音
先輩
「(可愛くあくび)おやすみカケル君」
BGM:オルゴール
赤ちゃん
(クソうるさいイビキ)
赤ちゃん
「あうう」心配してる感じ
先輩
大きく伸びをする
「うーーーーん」
先輩
「今は・・・・・・そろそろ定時か、熟睡してたのね。大きな赤ちゃんと寝たせいかしら? あったかくて、優しく触れてくれて、安心できた・・・・・・あの頃のゲンジさんみたいに」
赤ちゃん
「あい?」
先輩
「ふふ、カケル君には理解できなくていいのよ〜。こっちに来て・・・・・・ぎゅーー」
SE:先輩が赤ちゃんに抱き着く。
先輩
「ありがと」耳元
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます