ベイビー生活2日目と後輩覚醒?

SE:朝チュン


後輩

「おはようございますっす! 始業5分前に到着したっすよ!! 今日はカケル先輩の役に立つために・・・・・・またまた、変な雰囲気っすね」


先輩

「ハナちゃん、おはよ。カケル君もママにおはよって言ってあげて」


赤ちゃん

「だぁーだ!」


後輩

「ミサキ先輩!カケル先輩!今日もおはようっす!! マキ先輩とゲンジ部長が見当たらないっすけど、2人だけっすか?」


先輩

「(あくび)向こうの部屋。マキちゃんはカケル君を元に戻す方法を調べるためのお休みが欲しいそうよ」


ちょっと長めの間


同期

「休暇の申請が通らないってどういうことですか!!」


部長

「そ、それがだねぇ・・・・・・やっぱり突然長期間のお休みを取ると色んな仕事の手が回らなくなるみたいで・・・・・・ほら、取引先との大きな契約もあって今は特に忙しいんだ」


同期

「一人が抜けても何とかなる職場にしてください! とりあえずミサキ先輩がサボらず働く方向で!」


部長

「いや、儂からはちょっと・・・・・それに、既にカケル君が抜けているんだ。それでも何とか回せているんだし、一人くらい抜けても何とかなる職場にはなってるよ」


同期

「じゃあ、2人抜けても回るよう改善しといてください!!」


部長

「ここはブラック企業だから」


同期

「そんなこと堂々と宣言しないでください!」


先輩

「ゲンジさ〜ん、マキちゃ〜ん、そろそろ始業時間だけど話の決着は着きそうなの?」


部長

「お〜、そうだな。働くとしよう!それに今日を乗り切れば明日は土日だ。カケル君のことはその間に調べてくれ」


同期

「部長!」


先輩

「ほらほら、そろそろ解放してあげて。私もゲンジさんに用事があるし、ハナちゃんも何か言いたいことが考えてきたそうよ」


後輩

「そうっす。是非聴いて欲しいっすよ!」


赤ちゃん

「だぁ!」


同期

「うぅ……分かりました」


部長

「いや〜、助かった。助かった。マキ君の主張はもっともだから、何も言い返せん。それで二人の用事とは?」


後輩

「はい、はーい!っす。自分、昨日から色々考えたんすよ! 1つ目はコレっす!」


SE:テッテレー!


後輩

「おんぶヒモーー!! これでカケル先輩の面倒を楽に見れるっす!」


先輩

「まさかカケル君を一日中背負ってるつもり?」


後輩

「もちろんっすよ! そうすればお世話が楽になるっす!! それじゃあ早速・・・・・・こっちの紐がこうで・・・・・・あっちがこうで・・・・・・」


SE:シュルシュルって感じの紐の音


赤ちゃん

「あうう、あぶぅ」ご機嫌


後輩

「出来たっすぅ!!」


赤ちゃん

「あ〜ぶう!!」超ご機嫌


同期

「あの・・・・・・やっぱり重くないですか?」


後輩

「これくらい余裕っすよ! このまま走ることだって出来るっす」エッヘン


同期

「へっ、へぇー・・・・・・ハナちゃんは凄いですね」


「フフフ、エッヘンっす。それで、2つ目に考えたことなんすけど、カケルさんの代わりを頑張るなら雑用だけじゃなくてパソコンを使えるようになるべきだって思ったっす。だから誰か自分にパソコンを教えて欲しいっす!!」


同期

「それはちょっと・・・・・・今は休暇も取らせてくれないほど忙しいですし」


SE:大きく柏手1回


先輩

「それはいいアイデアね!! 私が教えてあげる!!」


後輩

「ホントっすか!!」


先輩

「ええ、備品室にノートパソコンがあるからそれで練習しましょ」


後輩

「わかったっす。すぐ取ってくるっすよ!」


SE:ドタバタと走る音


同期

「またサボる気ですよね?」イライライライラ


先輩

「やる気になってくれた新人の教育は大事なお仕事よ」何食わぬ顔


部長

「まあまあ、2人とも・・・・・・」


同期

「あぁ、もう!! 大体、先輩の用事は良いんですか? ハナちゃんの教育を始めたら用事が片付きませんよ!!」


先輩

「あら、そうだった」


同期

「ついさっきのことを忘れるって大丈夫ですか?」煽り


先輩

「ちょっと寝不足で頭が回らないのよね〜。誰かさんにお仕事押し付けられちゃって」


同期

「あれは自業自得で」


先輩

「あとは〜やっぱり男の人を家に招く可能性があるんだし、お部屋の片付けとかもね。確かマキちゃんは昨日男の人を泊めたのよね、お部屋は片付いてた?」


同期

「ングググ・・・・・・」


部長

「その辺にしてだなぁ〜・・・・・・」


後輩

「取ってきたっすよ!!それでどうするんすか? 何すればいいんすか?」


先輩

「とりあえず復習も兼ねて暫くは表計算ソフトから練習しましょうか。確か入力して欲しいデータがあるから少し待ってて」


後輩

「了解っす! エクなんちゃらってやつっすね。早速やるっす!・・・・・・って、あれ? あれ? 画面が黒いままっす!」


同期

「あの〜・・・・・・ハナちゃん、電源ボタンを押さないとパソコンは動かないですよ」優しく


後輩

「そ、そうだったっす!え〜と、え〜と・・・・・・」


先輩

「ちなみにぃ〜、電源ボタンは〜、丸に1つだけ縦線が入ってるマークよぉ〜」ちょっと嫌味っぽく


先輩

「はいこれ、やって欲しいデータ」


後輩

「わ、わかったっす」


同期

「ハナちゃんはどうやってここの内定を貰ったんですか?」


後輩

「へ?自分っすか? う〜ん、よくわかんないっすけど面接官だったゲンジ部長に元気よく挨拶してたら受かったっすよ」


部長

「いや、儂は何も・・・・・・」


先輩

「おっぱいね」


同期

「おっぱいですね」


部長

「2人の視線が痛い・・・・・・」


先輩

「エロバーコード」


同期

「スケベ部長」


部長

「・・・・・・そ、そんなことより何か用事があったんじゃなかったのかね?」


先輩

「そうでした。じゃあ、私たちはあっちで話してるからハナちゃんはそのデータをソフトに打ち込むのよろしくね」


後輩

「了解っす! え〜と・・・・・・ローマ字は『A』が『あ』で『I』が『い』で『U』が・・・・・・」


赤ちゃん

「あう、あうあう」


後輩

「よしよ〜し、カケル先輩どうしたっすか?うりうり〜」


赤ちゃん

「キャキャキャキャ」ご機嫌


後輩

「先輩が元に戻るまで代わりになれるくらい頑張るっすからね」

ここ後輩と赤ちゃんだけの世界


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