作品7:『5秒ジャストのストップウォッチ』 秋津幻・著
抽選日時:6月30日 夜10時
応募総数:49作品
有効応募数:24作品
5秒ジャストのストップウォッチ
秋津幻
https://kakuyomu.jp/works/16817330650890074822
全1話 完結作品
5666文字
ジャンル:恋愛
この作品を一言で表すなら、未熟でプラトニックな子供の恋の物語です。
近未来の世界で、一人の少年と少女 (年齢不詳、セーラー服を着ているので中学生?) が出会う、その経緯を描いています。子供が一緒に学校に通うだけという程度の、恋愛と呼ぶのも躊躇われる、幼稚で仄かな恋心です。「恋愛」ではないとすれば「SF」になるでしょうか、しかし肝心のサイエンスの部分もあまりサイエンスしていませんので、やはり恋愛小説になりますか。
表題にもなっているストップウォッチです。100年後の世界で技術発展により、小数点第6位まで測定出来るようになった、というのが物語の本筋……本筋でしょうか? 何と言いますか、根幹的な部分になっています。少年は、この小数点以下6桁まで、全てを0で揃える、5.000000秒を目指している、という設定です。表題でもありますし、話の中心に据えてはいるのですが、正直に申して、あまり活かされているとは思えません。無駄な描写であり、しかも間違い・勘違いが多数あります。
最大の間違いは、100年後の近未来など関係なく、現在の技術で既にその程度は出来るのです。小数点第3位をミリと呼び、以下、6桁をマイクロ、9桁をナノ、12桁をピコと呼びます。例えばナノまで測定できるストップウォッチは、ネット上にも存在します。興味があれば「ナノストップウォッチ」で検索してみて下さい。0.000000000秒の測定は、技術的に可能なのです。ナノだけに。しかし単に必要ないぴこよ。ピコだけに(強引w)。水泳でも短距離走でも、小数点第3位、ミリ秒まで測定すれば概ねランク付けが可能です。但し、ミリ秒以下は誤差の範囲になりますので、9.58秒、とセンチ秒までしか表示しませんち。センチだけに。
動く歩道は空港などに設置されていますし、もちろん無料です。ヒロインの心の病も同様で、近未来設定はない方が良いと感じます。そうすれば無駄な説明や描写を省けますので、短編でももっと内容や肝心の恋愛部分を濃厚に出来たのではないでしょうか。恋愛とSFを兼ね合わせようとして、逆に失敗してしまった印象を受けました。
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