第20話 オペレーションレベル2
「皆々、注目!!我がブラッドファミリーに新メンバーが入る事になったぞ!!秋谷くんだ!!
「どうも、皆さん。秋谷です。このブラッドファミリーの頭脳担当を狙っています。よろしくお願いします。」
何処か大塚に喧嘩を売るような挨拶をし、ペコリと頭を下げる秋谷。結局、秋谷は真実を知る為に我らがブラッドファミリーに入る事にへとなった。
俺が橋田に加入の相談をしてみたときは「ふっふっふっ、やはり来ましたか。我がチームにそろそろメンバーが欲しいと思っていたんですよ。」とえらく上機嫌であった。まあ、いつものことだがな。
「はい、宜しくお願いしますね秋谷さん」
「はい、宜しくです」
シロネさんは相変わらず穏やかだ。それに比べ大塚は目をぎらつかせている。
「頭脳担当だと?私も一緒だ。奇遇だな。宜しく!!」
「どうも」
ペコリと頭を下げクールに秋谷は席に座る。おそらく大塚は頭脳担当と聞いて同じ仲間だと思ったのだろう。
さてさて、秋田がここからどう動くのか、見ものだ。
「ではでは、今日のオペレーションを発表する!!オペレーションレベル2。この部室を掃除するのだ」
「掃除ねぇ」
「いくら闇に染まれしもの達といえど、不清潔な黒い物は嫌いでしょう。なので、掃除をする。」
「掃除か…...まあ、やるしかないな」と俺は肩をすくめた。
そんな橋田の思いつきにより、俺たち一行は部室の掃除に勤しむ事になった。
「よし、みんな!手分けして掃除を始めるぞ!」
橋田が嬉々として指示を出す。リーダーである橋田は指示を出してはいるものの全く働いているようには見えないがな。
しかし、それをダラダラと言及すると「何故リーダーである、我がそんな事を.....」と言われてしまった。俺はもう速攻で諦めたね。
そして、橋田の指示があったのち秋谷はすぐに動き出し、棚の上に積もった埃を払い始めた。
「意外と綺麗にしてるんですね、この部室。もっとエグい汚れがあるのかと思いました」
「まあ、定期的に掃除はしてるからな。でも、今日は特別に念入りにやるぞ!」
俺は窓を開けて換気をしながら、床を掃き始めた。
大塚は床の黒いシミが取れないと、言いながらひたすらに机の下を拭いている。この床の模様だと気づくのに一体何時間かかったことか。
一方シロネさんは台所、水回辺りを丁寧に掃除していた。
「秋谷、そっちの角も頼む」
そう俺が声をかけると、秋谷は「了解」と短く返事をして、指示された場所に向かった。
掃除が進むにつれて、部室はどんどん明るく、清潔になっていった。埃っぽい空気も新鮮な風に変わり、気持ちが良かった。俺は元々掃除なんてしなくて良いだろ派閥であったが考えが変わった。定期的に掃除しろ派閥に入ってしまったのだ。
「よし、これで完了だな」
橋田は満足げに言った。まるで自分がやったかのような爽快感だ。
「みんな、お疲れ様!」
「お疲れ様でした」
秋谷が再びペコリと頭を下げる。何処か秋谷が光って見えた。メガネか?メガネのせいなのか?
「さて、次は何をする?」と大塚が尋ねると、橋田はニヤリと笑って「次のオペレーションは…秘密だ」と意味深に答えた
おいおい、何を企んでやがるんだ。
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