第6話 武器を選びましょう

…………

………

……

「調子はどうだ?」


誰?いやこの声は


「絶好調だよ父さん」


夢の続きか


「明日には外に出れるからな」


「ホントに!」


「あぁ、本当だ」


……

「父さん!湖だよ!」


「楽しいか?」


「うん!」


「これで真人と一緒に過ごせると思ったら

もっと楽しいよ!」


俺の名前?なんで知ってるんだ?

俺はコイツを知らないはずだ

知らないはずなのに

とても悲しい気分になる


……

「ヒナ、、、ヒナ、、ヒナ!」


ムカつくやつの声が聞こえる

俺を呼んでる


「起きろ!何時だと思ってるんですか!」


「うるさいクソメガネ!」


「なんだと貴様!」


ヒロが頭をグリグリしてくる


「ヒナ、お前SSDつけたまま寝てたのか?」


「そうだけどそれがどうしたよ」


「いや、SSDは付けたまま寝ると精神障害が

誘発される可能性があるからってメーカーがつけたまま寝ることを禁止しているはず」


「そうなのか?」


「お前使う前に説明書とか見ないだろ。

まぁいい、今度からは気をつけろよ」


たしかにヒロの言う通り説明書は見てないが

なんかヒロに言われるのは腹立つ

そんな事は置いといて寝間着から着替える

寝間着に着替えた覚えはないがな


「この寝間着ってハナさんが、、」


「昨日は私がやりました」


「えっ」


「昨日の治療と一緒にやりました」


最悪だ

コイツに着替えさせられるのはハナにやられるよりもっと嫌だ


「なんでハナさんがやらなかったんですか?」


「なんですか貴方、ハナにやってもらいたかったのですか?」


「違いますよ!」


「なんか昨日ですね

『今ヒナちゃんの体見たら何するか分からないからヒロくんお願い!』って走ってどっか行ってしまいました」


「えっ何それ怖」


二人の事はだんだんだけど分かってきた

けどハナさんだけが未だに謎が多い

アホみたいな力と俺が出会った人の中で

唯一あのゆっくりになった世界でも変わらずに動ける人だ。まぁ単純に動きが速くてそう見えるだけかもしれないけど


「そうだ、今日はヒナにやってもらう事があるんだ」


「なんです?」


「とりあえず着いてきてください」


そう言われて連れてこられたのは

未来建設本社ビルの地下一階

『射撃訓練場』


「ヒナももう仲間です。身を守る術を身に付けてもらいます」


「だからってこんな物騒な場所に来なくても」


「最近は治安局が物騒でして

こちらも何か対抗手段が必要なんです」


「でもこれって、、、」


「はい!バッチリ違法です!」


「はぁ、もういいです。

それで?ハナさんとタキさんは?」


「ハナは

『ヒナちゃんと会ったら襲っちゃう』って

タキは昨日のがまだキてるらしいです。

だから今回は私一人です」


「あんたら自由だな」


「まぁ、武器選びは私にしか出来ませんし」


「武器っていっても何があるんです?」


「そうですね、、、」



ハンドガン(必携)

・GLOCKシリーズ

作りがシンプルかつ扱いやすいため

扱えるようになるまでに時間がかからない

装弾数も十分あって大体の人が最初に使う銃

種類も多いためこのシリーズをずっと使っている人もいる

弾薬の値段も安いため経済的

しかし威力が不足する時がたまにある


・M1911A1(ガバメント)

シンプルな作りで耐久性に優れる

弾薬の口径が大きいため威力が高い

銃の扱いに慣れてくるとコレに乗り換える人も一定数いる

口径が大きいため反動が大きい

装弾数が少ない

使用弾薬が少し高いため外すとお金的に辛い


・ベレッタM92F

ひたすら全ての性能をバランスが良い

装填数、威力、取り回し、耐久性、精密度

とりあえずバランスがいい

使用弾薬も幅広く扱えるし安い

しかし、どの種類の銃よりも優れている所は無い

ただの配達程度だったらコイツで十分


・FNファイブセブン

貫通力がハンドガンの中ではピカイチ

反動も少なく正確に射撃ができる

装弾数も多い

護衛任務の際に携帯する人が多い

後述のP-90との使用弾薬の相互性があり

P-90のサイドアームにする人が大体

使用弾薬が拳銃弾ではないため高い


注ハンドガンシリーズは個人で改造する人が

多いため色んな性能の物がある


ライフルなど(個人の判断)

・P-90

装弾数、連射力が高く小型で取り回しやすい

単発の威力が低いため弾数が必要

使用弾薬が高いため

経済的に余裕がある人向け

前述のFNファイブセブンと共に使用する人が多い


・AK47

高威力のアサルトライフル

多少環境が過酷でも問題なく動く

反動が大きく扱いが難しい

本当に暴れるため扱う人はあまりいない

しかし扱えるようになれば威力で大体のことはどうにかなる

使用弾薬は案外安い


・M24 SWS(VSR-10)

運び屋ランナーズに三丁しかない貴重な狙撃銃

使用するには申請が必要

申請とといっても紙は必要なく

社長に「使います」もしくは「使いました」って言うだけでいい

社長「事後報告は出来ればやめて欲しい」

弾が貴重であまり多くは撃てない


その他(なんで持ってるの?)

・SAA(リボルバー)

皆さんご存知のリボルバー

装弾数が六発しかなく

再装填にも時間がかかる

しかし一発の威力はとても高い

撃ち方も少し違うためとても扱い辛い

なんか二丁持って無双する人がいるらしい

昔ある人にアドバイスをもらって

SAAに変えたらしい

『リロードタイムがこんなにも息吹を!』

とか言いながらリロードする


・リベレーター(麻酔銃)

開発部門の人が昔のゲームをプレイした時

ゲームに出てきたヤツがかっこよくて

ノリと勢いで作ったらしい

性能が良いとは言えないが

サプレッサーが無くても消音機構がある

実弾ではなく麻酔弾を撃つ

持ってるだけで体力が回復するしバッテリーも回復するって言っている

おまえは何を言っているんだ

よく開発部門のラボで『シーキューシー』?

とか言うものを自動人形と練習してる



「大体こんな感じですね。これ以外にもありますが、まぁいいでしょう」


「まずはハンドガンからですね」


「そうですね。では、選んでください」


実銃なんて初めてだし無難に

GLOCKシリーズから選ぼう


「『GLOCK19』か試してみましょう」


言われた通りに射撃場に移動して

銃を構える


「最初は両目で合わせな。あと両手で持ってね。いくらGLOCKシリーズが反動が少ないとはいえ初めてだと反動が大きいと思うから」


アドバイス通りに構えて狙いを定める


パァン!!


打った瞬間手が殴られたような衝撃が走る

思わず銃から手を離してしまった

手がしびれて感覚が無い


「こればかりは慣れないとダメです」


「痛いですね。コレ」


それから一日かけて試し撃ちをした

そして


「それにするのですか?」


「ああ。コレにするよ」


「FNファイブセブン、、」


「一番しっくりきたんだ」


あらかた撃ってみたけどコイツが一番扱いやすかったと思った

貫通力が高いから足にでも撃てば貫通して命を奪うことはないと思うし、足止めくらいだったらコレでいい


「ヒナちゃん!もしかしてそれが相棒?」


「ハナさん!なんでここに!?」


「お前も物好きだな」


「タキさん!」


「先程この二人が来まして。貴方の初めての相棒を見せようと思いましてね」


そうして俺の銃をまじまじと見ている

俺が銃を持たされるってことはこの人達も

持ってるんだよな


「あの、皆さんの銃はなんですか?」


「気になるのですか?」


「嬉し〜私達に興味を持ってくれて」


「まぁ減るもんじゃねぇしな」


そうして三人は持っていた銃をテーブルの上に出す


ヒロさんは『M1911A1』

ハナさんは『GLOCK26』

タキさんは『ベレッタM92F』


「ヒロさんは扱いが上手いんですね」


「まぁコイツほぼ全ての銃を使えるしな」


「ね〜!ホントにすごいと思うよ」


「それもSSDコイツのおかげですけどね」


そうして一日が終わったと思ったが

まだ見て欲しい所があると連れられ

着いた場所は第14区のとある一軒家


「ここは?」


「私達の家だよ!」


「へ?」


「明日から俺達はここに住むんだ」


「ちょっと」


「まぁ、チームで共同生活はよくある事ですし」


「嘘だろ〜!」


そうして俺は寝床に戻った

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