第9話 月と春の祭り その3

本殿の参拝を済ますと、楼門とは別の門から湧水が湧いている池の方へ行き、そこで一休みをする。

こちらは人がほとんどいなく、月ちゃんも安心できるはずだけど、さっきは平気だったのかは気になる。


「はぐれたのに、平気だった?」


わたしが聞くと


「食べ物につられて……平気でした……」


とまたわたがしをほおばりなら、また頬を赤く染めた。


「それならよかったけど、手を放してもちゃんと側に居ないとダメだよ」


わたしがちょっと注意すると、わたしがしを月ちゃんはおばりながらしゅんとするがそれがかわいい。


「心配をおかけして……すみません……」

「別にいよ、無事だったし、わたがしをほおばる月ちゃんはかわいいし」


わたしはニヤニヤしながらからかい半分でいうけど、月ちゃんは頬を染めながら目線を逸らすけど

月ちゃんは照れると目線を逸らすみたいだけど、それがさらにかわいい。


「月ちゃんばかリ食べてるけど、わたしもお腹が空いたし、喉が渇いたな」


わたしは少し意地悪くいうけど、月ちゃんは


「さくらさんも……食べますか?」


といって、食べかけのわたしがしを差し出す。


「それじゃ、いただきます」


折角月ちゃんが食べても良いというので、わたしは月ちゃんが食べてない部分を食べるけど、なんかこれって恋人同士かも。

いや、友達どうしてでもお菓子とかはシェアするからそうでもないよね。

でも、食べかけのものを差し出すってそれってつまり……。

いやいや、また変な事考えるてるし、神社だから邪念を捨てないと。

わたしはまた首を横に振るけど、相変わらず月ちゃんは頭に?を浮かべてる表情をしていた。


「……甘かったですか?」


月ちゃんがわたしがわたがしが甘くて首を振ったのだと思ったらしい。


「月ちゃんと一緒に食べたから、何時もより甘かったかも」


なんか自分で言ってて恥ずかしくなるような事言ってるけど、月ちゃんはツッコむどころか頬をさらに赤くした。


「じゃ、冗談だからね」

「……ですよね」

「食べ終わったようだし、屋台巡りをしようね」

「はい……」

「色々買うけど、今度ははぐれないでね?」

「今度は大丈夫です……」


今度はわたしが欲しい物を買うから、はぐれないでほしいけど、今度はちゃんと側に居てくれた。

買ったのや焼きそば、お好み焼に唐揚げにお茶とまさにご飯と言う組わせ。

そして、買ったものは境内を流れる川に降りれる階段で食べたけど、月ちゃんにもを少し分けてあげた。

だけど、それぞれ一口食べただけしか食べなかったけど、わたがしを食べたからかな。

食べ終わったあとはごみを捨てるけど、わたしも甘いものが食べたくなったので近くにあるたい焼きの屋台でたい焼きを

買う事にし。

月ちゃんも自分のお金でた5つも買ったけど、持ち帰るのでなく全てここ食べるというので驚いた。


「5つも食べれらる?」


わたしが聞くと月ちゃんは買った焼きを咥えて、頬をまた赤くして小さく頷いた。

月ちゃんはたい焼きにかぶりつくと、リスの様に頬をふくらませてたい焼きをどんどん食べていく。

そして、言ったとおりにたい焼き4つを食べてたけど、月ちゃんは甘いものが本当に好きなんだとわかった。

ただ、甘い物ばかり食べるのは良くないかな、さっきも綿菓子を食べたばかりだし、


「甘いものを好きなのは女の子らしいけど、ちゃんとご飯を食べてる?」


わたしがこう言うと月ちゃんは5つ目のたい焼きを食べ終わると


「お母さんにも……そう言われます……」


と気まずそうにそう答えた。


「あ、別に怒ってる訳じゃないからね。わたしだって、人の事言えるような食生活じゃないから」

「はい……でも……甘い物ばかり食べて……ご飯を食べれなくて……お母さんに怒れますので……」


なるほど、それは気まずいか。

でも、甘い物ばかり食べて、この体型なのはちょっと羨ましい。

わたしも……太ってはいないけど、かと言って痩せてる訳じゃないけどね。

胸は大きいけど、身長が低くて横もちょっとあるから、可愛いとか綺麗って訳じゃないって自分で言ってて悲しい。


「もっとご飯も食べないとね。でも、月ちゃんも陽さんも身長があって羨ましいな」

「でも...…わたしは……胸は……」

「胸の大きさより、スレンダーで身長がある方が綺麗でかっこいいって」

「ありがとうございます……」


月ちゃんは胸の事を気にしてるようだけど、月ちゃんは細身で背が高いから胸が無くてもかっこいいし、何より綺麗。


「わたしは月ちゃん見たみたく、背が高いのがいいな」

「わたしは……さくらさんみたく……胸が欲しいです……」

「月ちゃんは今の月ちゃんがいいの、わたしが好きになったんだから」


わたしがこう言うと、月ちゃんは目を逸らして今まで一番顔を赤くするけど……好きってそう言う意味じゃないからね。


「好きってそう言う意味じゃないって、月ちゃんは好きだけど、好きじゃないって言うか、ああもう、とにかく、月ちゃんが好き!」


わたしも訳が分からなくなって、こんな事を言ってしまったけど、月ちゃんも顔を真っ赤にして黙っているだけだった。


「と、と、とにかく、月ちゃんは友達として好きだからね」

「……わたしもです」

「へ、変な意味はないからね。あと、月ちゃんは面倒を見たくなるから」


また変な事を言ってしまったと思ったが、月ちゃんは


「よく言われます……皆さん……わたしを見てると……心配になるようですから……」


と言うと、顔を横に向けけど、やっぱりみんなそう思うし、月ちゃんも皆に面倒かけて恥ずかしいみたい。


「それはよくわかるな。でも、そのおかげで一緒にお祭りに来れた訳だし」

「ありがとうございます……」

「次は……わたしの家にきて、コロッケをご馳走してあげる」

「はい……楽しみにしてます」


そんな事を話してたら、号砲が鳴り放送がはいったけど流鏑馬が始まったみたい。


「月ちゃん、流鏑馬が始まったよ」

「みたいですね……」

「それじゃ、見に行こうね」

「はい……」


わたしは月ちゃんの手を握って、馬場の方へ行くけど……馬場の周りはすでに大勢の人で見らる状態じゃなかった。


「あらら、遅かったか」

「……ですね」

「どうする?」


月ちゃんに聞くと


「こっちは……人がいません……」


と言って、指をさすと言わばスタート地点で、流鏑馬装束した男の人と馬が居た。


「走る姿は見れないけど……馬は見る?」

「……はい」

「それじゃいこうか」


月ちゃんの手を引いて、スタート地点よりさらに奥へ行くと馬の待機場所だった。


「馬がいるよ」

「……そ、そうでね」


月ちゃんは馬を見ると、わたしに身体をくっつけるけど……実は動物は苦手なのかな?


「月ちゃん、動物が苦手?」


わたしが聞くと


「ちょっと……怖いです……」


と答えた。


「馬はかわいいよ。それに、触ってる人がるけど、大人しいよ」

「みたいです……」


それを見て月ちゃんは安心をしたと思ったら、スタート地点に居た馬が急に暴れ出して

月ちゃんがそれにに驚いてわたしに抱きついて来た。


「やっぱり……怖いです……」


月ちゃんはわたしにしがみつくように抱きつくけど、そんなに怖いのかな。


「あれだよ、走る前だから興奮してるんだよ」

「そう……なんですか?」

「お父さんが競馬を見るけど、馬は走る前に興奮するから……って言ってた」

「そうなんですね……」

「だから、こっちにいる馬は大人しいよ」


わたしは月ちゃんの手を引いて、馬の待機場所へ行くけど、こっちの馬は大人しいく

人が頭をなでたり、ニンジンを食べさせてあげている。


「ほら、大人しいよ」


わたしも馬の頭をなでるけど、本当に大人しい。

なので、月ちゃんも恐る恐るなでるけど、大人しいので安心した。


「本当……ですね……」

「でしょ?ニンジンもあげれる見たいから、あげようよ」

「……はい」


わたしは餌のニンジンをかうと、月ちゃんと分けあって馬にニンジンをあげると、馬は美味しそうに食べる。

月ちゃんもやはり恐る恐る食べさせるけど、馬はやはり美味しそうに食べる。


「ニンジン美味しいのかな」

「わたしは……ニンジンは苦手です……」

「野菜も食べないとダメだよ」

「……はい」


月ちゃんはバツが悪そうだけど、ニンジンも甘いから食べれられそうだけどね。


「ニンジンも甘いから食べられるかも」

「がんばって……みます……」

「でも、無理する事はないけどね」

「はい……」

「あ、後ろから馬が来るよ」


走り終わった馬が戻ってきたけど、走り終わった馬はまだ興奮してる。

なので、月ちゃんはまわたしにしがみつく様に抱きつく。


「月ちゃん、他の人が見てるよ」

「すみません……ちょっと怖いです……」

「策の中に入ったら、綱で繋がれてるから大丈夫だよ」

「でも……地面を蹴っています……」

「近づかなければ大丈夫だけど……そろそろ行こうか」

「はい……」


月ちゃんが興奮した馬に驚いてから馬の待機場所から離れるけど、結局は流鏑馬を見ないで混む前に駅へ向かった。

電車は息と同じぐらいしか混んでなかったけど、月ちゃんは手を握らなくても平気だった。

でも、電車を降りると手を伸ばして来たので、手にぎるけど最初の様な緊張はなくまるで……。

でも、女の子同士で手をつ握るのはそこまで変じゃないけどね。


電車を降りると、わたしは駅から月ちゃんを家まで送ていった。


「さくらさん……今日は楽しかったです……」

「わたしもだよ。月ちゃんの事を色々知れたし」

「ちょっと……はずかしいです……」

「でも、それかわいいから、お姉さん許しちゃうし、もっと好きになったよ」

「ありがとうございます……」


ちょっとからかったけど、月ちゃんは顔を真っ赤にして顔を横に逸らしたけど、ちょっとからいかいすぎたかな。

でも、これはかわいいから、もっと見ていたいかも。


「月ちゃん、今度は約束どおりにコロッケをご馳走するね」

「はい……お願いします」

「いつでもいいけど、いつがいい?」


わたしが聞くと


「出来るだけ早くがいいです……」


と月ちゃんがいうけど、いつにしよう。

連休中は両親がいるけど、うちの親の事だから月ちゃんを連れてきたらあれこれ言われるけど

たしか、再来週の土曜日は両親は町内会の旅行で両親は泊まりだった。

流石にお泊りは無理だろうけど、この日ならいいか。


「再来週の土曜日でもいいかな?」

「はい……予定は何時でも開いています……」

「わかった、それじゃその日にしようね」

「わかりました……」

「それじゃ、買い物ついでに月ちゃんを迎えに来るから」

「わかりました……楽しみです……」


月ちゃんは少し笑ったけど、わたしも月ちゃんに料理をご馳走するのは楽しみ。

月ちゃんは別れの挨拶をして家の中に入ると、わたしも帰路に着くけど、月ちゃんに料理をご馳走で事に喜んで

ニヤニヤしながら家路を歩くのであった。

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